アボリジニの岩壁画


民博では、オーストラリア北部アーネムランドの町オーエンペリ近くの聖地であるイニャラック山の岩壁をモデルに、模型製作で定評のある会社に依頼してできるだけリアルな合成樹脂製の岩壁を製作した。

展示に合わせて現地から招いたボビー・ナイアメラ氏が、1週間をかけて、自ら持参した泥絵の具(鉱物質顔料)を使って、イニャラック山で磨いた腕前をふるってレプリカの上に絵を描いた

岩壁画は、雨季の間にアボリジニの人々が住まいとした岩山の壁に、彼らの精神世界の核であるドリーミング、すなわち、創世神話を、次世代に伝えるために描いたものであり、樹皮画や絵画などのアボリジニ芸術の源泉の一つとなった。

この岩壁画にも、「死と再生」や「雨と豊穣」を司る精霊「虹ヘビ」が中央に大きく描かれ、その腹中には飲み込まれた男女の精霊が描かれている。

また、骨格や内臓が透けて見える、いわゆる「レントゲン画法」によるカンガルー、ワニ、ゴアナ、バラマンディの他に、首長ガメ、岩の隙間に住むと言う超スリムな精霊ミミ、巨人ルマルマ、狩人、さらには睡蓮の花や根も見え、これらはすべて、この地域のドリーミングに登場するキャラクターである。

また、岩肌にあてた自分の手の上から口に含んだ顔料をエアーブラシのように吹き付けて描いた手形が中央左端に見えるが、これは作者のサイン代わりだと言う。

このように、土台はレプリカだが、描かれているのはまさに現地の岩壁画そのものなのだ。

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