篠山城跡の西側に、藩主の警備にあたった御徒士衆の家屋が現存している。
土塀に囲まれた静かなたたずまいは、江戸時代末期の雰囲気を十分に残している。
御徒士町の武家住宅は堀端や馬出周辺の武家屋敷と一体となって、篠山城を中核とする城下町の一角を形成し、 すぐれた歴史的景観をみせています。
国の重要伝統的建造物群保存地区としての選定も受けている。美しい日本の歴史的風土100選や、「丹波篠山城下町を訪ねるみち」として美しい日本の歩きたくなるみち500選にも選定されている。
しかし、老朽化は如何ともしがたく何らかの対策が必要かと。
御徒士町武家屋敷群には、安間家史料館という史料館が設けられている。
当時の標準的な従士であった安間家の武家屋敷に全面改修をおこなって史料館にしたもので、茅葺で曲屋形式(母屋に直角に馬小屋が付いたL字形の平面を持つ家屋の一種)の母屋と瓦葺の土蔵が残っている。
内部では安間家に伝来した古文書や食器類、家具、篠山藩ゆかりの武具や史料を展示している。
なお、史料館である旧安間家住宅は篠山市の指定文化財となっている。
御徒士町は1610年に篠山城が築城された際に、城の西側の外堀の堀端道に平行して南北の通りが設けられ、その両側に従士が住んだのが始まりとされている。
江戸時代(1603–1868)後期に一度焼失しているが、1830年に復興、御徒士町武家屋敷群は今でもその時代に建てられた10数戸の武家屋敷が現存している。
現存している武家屋敷住宅の特徴は、まず間口が平均8間(約16m)で商家に比べて間口が広いことが挙げられる。
また、「右ずまい」という、ドアが左側で部屋が右側になっている屋敷が多い。
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