仁明天皇の勅願を受け、平城天皇萱御所跡に在原業平が開基したと伝わる。
その由緒から「業平寺」とも呼ばれる。平城天皇の第一皇子阿保親王の菩提所。
南門の四脚門〔重文〕は鎌倉時代末期、正和6年(1317年)の建立で、切妻造・本瓦葺。冠木上には笈形調の装飾が見られる。
1934年(昭和9年)の修理時、多くの墨書銘が確認された。
本堂は南北朝時代から室町時代前期の建立。
過去に3回の大修理を経てきている。
ここに秘仏のご本尊「聖観音菩薩立像(重文)」と、珍しい「五大明王像(重文)」などが祀ってある。
在原業平は、祖父は平城天皇、母方の祖父は桓武天皇。
もし皇位継承者であれば、当然の如く上位に位置する申し分のない血脈を有する人物でした。
その高い血統を誇る業平ですが、今日まで良く知られるようになったのは、その血統ではなくその美しい容貌から「伊勢物語」の禁断の恋に浮き名を流す「昔男」のモデルではないかということと、六歌仙・三十六歌仙の一人で和歌の名手であること。
しかし、やはり気になるのは業平の余りにも高い血統。
世が世であればいつでも天皇になり得る血統を誇る業平が、何故に在原姓を名乗り、臣下の身分であったのだろうか。
その理由は、祖父・平城天皇の「平城太上天皇の変」(薬子の変)にあった。
業平が好んだという斜め二重格子が本堂正面に使用されている。
多宝塔-鎌倉時代。現状は宝形造単層の仏堂にみえるが、元は二層の多宝塔であった。
「大和名所図会」によれば、寛政年間には檜皮葺きの上層部があったが、江戸時代末期か明治時代初期に取り払われ、現在は初層のみが残っている。
5/28の業平忌に開扉される。
在原業平ゆかりのお寺らしく、伊勢物語の歌碑が建つ。
百人一首から
ちはやぶる神代もきかず龍田川からくれなゐに水くくるとは
水面に多宝塔を写す。
紅葉期には素晴らしい景観となる。
秋の紅葉めぐり 小塩山十輪寺 なりひら寺
十輪寺は、嘉祥3年(850)に創建され、平安時代の歌人で、「伊勢物語」の主人公在 … 続きを読む →
十輪寺は、在原業平の晩年の隠棲地として知られている。
在原業平の子孫が築いたと言われる箕輪城
日本100名城の一つ。 箕輪城は榛名山からのびる低い尾根の末端部を巧みに利用して … 続きを読む →
在原業平と長野氏の関係・・・長野氏の祖先は、在原業平(ありわら の なりひら)とされている。
『伊勢物語』の主人公であるとされる在原業平が、関東に下向したことが始まりであると伝わるが、もとより伝説の域を出ない。
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