「働く女性の守り本尊」 同聚院

京都府
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1444年に文渓元作禅師(東福第160世)が、その師、琴江令薫禅師(東福第129世)を開山として創建した臨済宗大本山東福寺の塔頭寺院。

藤原忠平建立の天台宗法性寺の伽藍に藤原道長によって造営された、五大堂の丈六不動明王を本尊としている。

後に五大堂は兵火によって消失したが、唯一火災から逃れたを不動明王を安置するために1280年東福寺開山の聖一国師によって再建された。

同聚院はその五大堂を本堂とする形で建立されているため「五大堂同聚院」とも呼ばれる。

現在の五大堂は1714年(正徳4年)の再興を経たものである。
境内にはモルガンお雪の墓がある。

「働く女性の守り本尊」不動明王

かつてある女御が牛車で法性寺を訪れた際、特に大事な琴の爪を失くしたと言って道長公に所在を求めました。

不動明王の霊験を聞いていた道長公は潜心に黙祷して「もし見つけることが出来たならお堂を建立して報恩し奉ります。」

と請願したところ、三ノ橋(現在の同聚院北西あたり)付近にてこれを得て、大いに歓喜して献上したと伝わります。

そうして建立したのが同聚院の五大堂であり、不動明王は当時の女御・更衣などの身分の高い女官からも絶大な信仰を得たと言われ、特に芸事上達を祈願することも多かったと言われます。

近代においては、祇園の芸妓で胡弓の名手として知られた日本のシンデレラ・モルガンお雪さんの信仰を縁として、全国の女性から「働く女性の守り本尊」としてあつく信仰されています。

同聚院 HPより

日本のシンデレラ「モルガンお雪」

女性が国際社会に進出した明治期、世界に日本女性の存在を知らしめた一人に「モルガンお雪」(加藤ゆき:1881年8月7日~1963年5月18日、81歳没)がいました。

彼女は世界三大財閥であるモルガン一族に嫁ぎ、日本のシンデレラとして日本に限らず世界中の話題を集めた祇園の芸妓でした。

晩年、亡くなった夫を追ってカトリックに改宗しましたが、親族の希望で同聚院に分骨され現在も当山にて供養されています。

悲劇の幼帝安徳帝内裏跡伝説地
それは山陽電鉄のガードをくぐり歩きづらい急な坂道を登りきったところにある。 東西 … 続きを読む →

モルガン灯籠
この一対の灯籠は、モルガンユキ(京都の美妓「雪香」旧姓加藤ユキで、明治37年日露戦争の始まる直前にアメリカの大富豪モルガン家の御曹司ジョージ・デニソン・モルガンに熱望され国際結婚をした人)がこの辺りが異人山と呼ばれた頃この東に住んでいた。

近代においてはモルガン財閥に嫁いだ日本のシンデレラ、モルガンお雪がこの不動明王を信仰していたことから、現在では「働く女性の守本尊」として多くの女性から信仰されており、境内にはモルガンお雪の3回忌の際にフランスから贈られた新種の白バラ「ユキサン」が今もなお花を咲かせている。

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