安治川河底トンネル

大阪府

かつて安治川上流には、マストの高い船の航行に邪魔にならないよ うに、ロクロを利用して旋回させる可動橋の安治川橋(俗に磁石橋) が架かっていました。

しかし、明治18年(1885)の淀川大洪水によっ て安治川橋に多くの橋の残骸が絡まって危険と判断されて爆破され ました。

その後も大阪中央卸売市場などへの大型船の航行が多いの で橋は架けられず、河底にトンネルが掘られ、昭和19年(1944)に 完成しました。

交差点を曲がるとT字路正面に建物が、これが 安治川隧道入口です。

地下通路、幅の狭い地下鉄連絡通路という感じの通路。

トンネルとなると暗いイメージが浮かんできますが、全長約80mで幅は2.4メートル、川底なので夏涼しく冬暖かく、地上とは違って過ごしやすいのもいい所。

南側のエレベーターに到着、右側が階段になります。

南側から見たエレベータ内の様子。

南側から対岸の北側建物の裏を撮影、裏はこんな造りになっています。
右は阪神なんば線。

完成当時は、車両も通行できました「安治川隧道」。1963年(昭38年)に国道43号線に安治川大橋が開通したことにより、人と自転車専用のトンネルとなりました。

出入口の建物には、外からみると3基のエレベーターの入口があります。

そのうち2基が自動車専用エレベーター、1977年まで使用さていた自動車用エレベータ入口。
完全に閉じられています。

巨大な表示灯が目立ちます。その上の看板も表面が剥がれ黒くなり判読困難です。

自動車が通行していた頃のトンネル内部。
建設コンサルタンツ協会のホームページより借用。

安治川隧道により廃止された「源兵衛渡船」の名は最寄りの交差点名で残っています。

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