法輪寺(達磨寺)七転び八起き

京都府

京都で法輪寺と言えば嵐山の法輪寺が思い浮かぶが、この達磨寺も正式の寺号は法輪寺である
臨済宗妙心寺派の寺として、法輪寺が万海上人によって創建されたのは、享保十二年(1727)。

開基の荒木宗禎は武家の開基が多い妙心寺派では珍しく両替商である。
二月の節分の際に訪れる数万人の参詣者は、「諸願成就、厄除開運、疾病速消」の「縁起達磨」が授けられる。

「達磨天井画」
達磨堂の画で達磨三福人と称えられている樋口文勝老師の画、左の字は妙心寺派官長も務められた山田無文老師の雄筆で「不倒」と書かれています。

門前の円柱に「三国起上り随一だるま寺」と書いてあるように、法輪寺というより通称達磨寺で知られたこの寺は、淋しい寺の多いこのあたりではめだって賑やかだ。

お寺境内は、古くから芙蓉の花で有名です。
8月に咲く貴重な花です。

三国最初随一の起き上り達磨堂。
戦後、起き上り達磨堂を建て、達磨節分会をはじめ、少林寺拳法道場を開いた。

所狭しと並べられた達磨たちが出迎えてくれます。

大きな達磨さんの後ろにはビッグサイズの姫達磨も。

寝ころんだのや、あくびをするのや、走り出すのや、たばこを吸うのやと千変万化で押し合いへし合いしている。
なんとも愉快で圧巻だ。
全国から奉納されたのだそうだ。

こうした千変万化の達磨とは別に、達磨堂には本尊の大達磨が祀られている。
達磨大師は南インドの出身で六世紀に中国に渡って禅の教えを説いた。

河南省の少林寺で九年間にわたって壁に向かって座禅を組み、手も足もなくなり尻も腐ったと評判されるほどの修行ののちに、禅宗の開祖となった。

達磨堂の天井画はもちろん達磨さん

達磨堂の入り口ではなんとも愛嬌のある達磨さんが出迎えてくれます。

屋根の鬼瓦も達磨さんです。

衆聖堂
山田無文老師の命名である。
階上には仏涅槃木像などと共にキネマ殿(尾上松之助、牧野省三、大河内伝次郎、坂東三津五郎、望月裕子、田中絹代の各氏はじめ、映画人六百余霊を祀る)。
階下には樟一本造り大達磨像、十六羅漢木像、千変万化する達磨の諸相八千体などを奉安する。

仏涅槃木像
金箔等身蓮上聡耳の木像。
時代は桃山、四百余年前の作といわれる。
仏頭、仏顔、仏身、仏足に触れてわが身を按ずると知恵と徳相と寿命とを得ると尊崇がきわめて深い。

十二支干支達磨大師像
達磨大師坐像を囲み十二支が安置されており動物愛護の願いから寄進されたものだそうで下部は動物の納骨安置所に なっている動物愛護の塔です。

どこかで見かけたような人相してませんか。

石鹸達磨(衆聖堂1階)
石鹸は自分の身をすり減らし人の身体や精神を清める。
これが梵語の“ダルマ”の意味“犠牲”に通ずるものがあることから作られたと言う。

衆聖堂1階の達磨さんと十六羅漢像たち。
提灯まで達磨です。

こちらは中国少林寺風顛筆 達磨図。

京都の禅寺 建仁寺に「○△□の庭」があったが、ここにも「○△□」が。
密教の6大思想(地・水・火・風・空・識)を地(□)・水(○)・火(△)で象徴しているとのこと。

十牛の庭
本堂の南側にあり、禅の悟りの段階を表している。
余り知られていないが苔の綺麗な枯山水の庭である。

本堂廊下の端にある牛の置物

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達磨寺への行きかた歩き方

所在地
〒602-8366 京都市上京区下立売通西大路通東入ル
TEL075-841-7878

交通アクセス
阪急電車「西院駅」下車、徒歩15分
JR山陰線「円町」下車、徒歩5分
市バス「西ノ京円町」下車、徒歩約5分