別名が、春告草とも呼ばれていて春を告げる花として昔から親しまれている「ウメ(梅)」の花。
寒中に花を探し求める人々。
寒梅こそ、感に堪えない。
季冬の風にそよぐ一輪に、春の風を予感する。
冬枯れの景観に落とされた一点の薄紅(ウスベニ)に、爛漫の仄かな兆しをとらえる。
梅が香に
のつと日の出る
山路哉
「東風(こち)吹かば にほひおこせよ梅の花 主なしとて 春な忘れそ」菅原道真が大宰府に左遷される時、道真の愛した庭の梅の花に別れを惜しんで詠んだ歌。後に庭の梅木が道真を追って大宰府に飛んできた、という「飛梅伝説」がある。
「桃栗三年、柿八年、柚
(ゆず)の馬鹿野郎十八年、梅はすいすい十六年」種を植えてから実を収穫できるまでの期間を指す俚謡。本来は「桃栗三年柿八年」で一つの諺。「物事は簡単にうまくいくものではなく、一人前になるには地道な努力と忍耐が必要だ」という教訓である。
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