宇治茶発祥の地 黄檗山 萬福寺

この記事は誤って消去した記事の再掲です。
江戸初期、中国から渡来した隠元禅師が中国の黄檗山を模して創建した黄檗宗の大本山で、中国明朝様式の伽羅配置がなされています。

開祖隠元の来日は日本の仏教に新風を吹き込むと同時に、建築や仏像・書画・普茶料理などの様々な文化も同時にもたらし、煎茶道の祖・売茶翁を祀る売茶堂があります。

祀られている布袋尊は茫道生作で、特に傑作といわれています。

総門 – 寛文元年(1661年)の建立。瓦屋根の中央部分を高く、左右の部分を低く、段差を設けているのは中国風で、日本の一般的な社寺建築には見かけない形式である。

総門の扁額の「第一義」の文字は、第五代・高泉の手による物・・・禅の本髄を現す言葉とされています。

屋根上左右に乗る魚のようなものは鯱ではなく、摩伽羅という想像上の生物でヒレの代わりに足が生えている。

マカラはサンスクリット及びパーリ語でワニを表す言葉で、東南アジアでは仏教寺院の入口などに用いられている。

萬福寺には生粋の「中国」がある。
黄檗宗の高僧隠元は、宇治に萬福寺を建立したとき、可能な限り故郷「中国」の禅宗の真髄をそこに再現したいと願った。
たとえば開山堂高欄の「くずし卍」模様もその例だ。

開山堂の堂舎はすべてこのデザインの回廊で結ばれている。

開祖の意図は寺内のあらゆるところに生きている。

放生池より三門を望んだところ。

夏ともなると天王殿前の160鉢65品種のハス、三門前の放生池の群生は見事に咲き誇ります。

寛文元年(1661年)の冬に隠元禅師が掘った井戸だと言われています。
萬福寺を龍にたとえ、龍目と名付けられたのだとか・・総門の前に2つで一対となっています。

門前、総門前にみられる「駒蹄影園(こまのあしかげえん)碑」
大正15年(1926)に宇治の茶業組合によって建立された。

鎌倉時代の初め頃、住民が茶の種のまき方がわからず困っていたところ、京都西北部の栂尾・高山寺の明恵上人が馬で畑に乗り入れ、馬のひずめの跡に種を蒔くように教えたという。
宇治茶の始まり。
お茶は風土を選びます。栽培に最適な気候条件に恵まれてこそ、いいお茶は生み出されるのです。

宇治における茶の栽培は、京都栂尾(とがのお)高山寺の明恵(みょうえ)上人によって始められたと伝えられます。
明恵上人は、師匠の栄西禅師が中国から持ち帰った茶の種子を、栂尾深瀬の地に播きました。

上人はその後、茶の普及のため山城宇治の地を選び、茶の木を移植。それが宇治茶の永い伝統の、記念すべき第一歩だったのです。

風情のある普茶料理店
白雲庵は、元大本山万福寺の塔頭。
白雲庵の額は隠元禅師が草庵に与えた筆蹟だそうです。

俳人 菊舎の名句
「山門を出れば日本ぞ茶摘み唄」まさに山門を入れば中国である

尼僧でもあった菊舎は、萬福寺の境内で、あたかも中国にいるような錯覚に陥り、遠き異国に思いを馳せていたところ、三門を出ると茶摘うたがが聞こえてきて、「あぁ、ここは日本・・・宇治なんだ・・・」と、我に返った一瞬を詠んだのです。

境内各堂宇への移動は、中国の寺院の雰囲気漂うこうした回廊 を通る。
途中、合山鐘と呼ばれす梵鐘があったり、

井戸があったりなんかします。

中央に達磨大師を祀る祖師堂内部。

達磨大師は、釈尊から28代目で中国にわたり禅を伝えた禅宗の初祖

巡照板(じゅんしょうばん)/萬福寺の一日は、巡照板によって始まり、巡照板によって終わる。
修行する雲水が巡照板を打ち鳴らして各寮舎を回ります

怨親(おんしん)平等塔                           
昭和12年日中両国干戈を交うるに至り、痛恨にも両国の戦病死夥し。
当寺はその創立中国と最も深き因縁にあり、当時の住職山田玉田和尚いたくこれを愁い戦禍に斃れた両国の将兵及び諸民の精霊を慰さめんと、妙法蓮華経69,643文字を一字一石に謹書して宝筺印塔に納めその冥福を祈ることを発願された。

十八羅漢(じゅうはちらかん) 一般には16体であるが、萬福寺は18体とす。范道生作。

開山隠元禅師 騎獅像

とにかく 中国風 窓も置物も

開梆(魚梆)(かいぱん)/斎堂前にある。
木魚の原形となっているもので、今でも時を報じる時に使われている

三門をくぐって正面に見えるのは、お寺の玄関として設けられている天王殿。

にこやかな日本最古の布袋尊が、お待ちになっておられます。

内部には、弥勒菩薩の化身と言われる布袋尊を中心に韋駄天・四天王像が安置されています。

茶具塚

総門をくぐると左手に隠元藪が見えます。
萬福寺を開山した隠元隆琦禅師は、この孟宗竹の他、隠元の名に由来するインゲン豆、スイカ、レンコン、木魚、煎茶や普茶料理の文化などを日本にもたらしたと言われています。

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萬福寺への行き方歩き方

萬福寺公式サイト

・住所:〒611-0011 京都府宇治市五ヵ庄三番割34
・電話:0774-32-3900
・拝観時間:9:00~16:30
・拝観料:500円

・アクセス:JR奈良線、京阪電車宇治線の「黄檗」駅から徒歩約10分