住吉大社 松苗神事2013

住吉大社界隈
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境内に松の苗を植樹し、俳句を披露する神事。
平安時代から住吉大社に伝承されている熊野舞(くまのまい)や白拍子舞(しらびょうしまい)は、一見の価値がある。

住吉大社はもともと松で有名でした。
しかし江戸時代に、松が次々と枯渇しかけたのをきっかけに、句を歌い、苗を植えたことからお祭りが続いています。
緑化運動のさきがけとしても有名です。

古来より住吉の歌枕として有名であった“住吉の松”は、江戸時代の天明頃枯死しかけたので、俳人加部仲ぬりの妻吉女は大件大江丸と共に、境内の茶屋で松苗の献木を薦めると共に、その植主に請うて一首一句の献詠を集め、「松苗集」として神社に奉納した。

この故事に因み、全国より募集した俳句の中から優秀句を神前にて披講したのち、境内に松の苗を植樹する。
住吉御文庫に蔵される「松苗集」13冊は、献木の松苗に添えた献詠の歌句。
初春に植ゑし小松はいく千世もさかえみどりの色をみせなむ
仲ぬりの歌もおさめられている。

神職が列をなして入場、神事の始まりです。

熊野舞、白拍子舞、この二つの舞は住吉大社伝統のもので横笛と拍子木のみの伴奏で歌が謡われ優雅な舞を見せてくれます。

白拍子
平安末期におこった歌舞のこと。
水干や直垂 (ひたれ) 、立烏帽子 (たてえぼし) 、そして白鞘巻の刀などで男装し、鼓を伴奏に歌いながら舞います。

歴史上では源義経の愛妾であった静御前やその母である磯の禅師などが白拍子として有名です。
住吉大社ではこの白拍子に由来する舞が伝承され、踏歌神事や松苗神事で行われています。

「白拍子の舞」は、扇を巧みに使った独舞(ひとりまい)です。
全国的にも貴重な秘曲とされる。

続いて6人で舞う熊野舞が奉納される。

住吉大社では巫女とは呼ばずに「神楽女」 (かぐらめ) と呼んでいます。
伊勢の神宮や春日大社など古社とならび、伝統ある神楽を継承しており、その神楽舞に奉仕するのが神楽女です。

神楽を舞うことで神霊を神楽女に御招きする意義がありますので、頭上には鏡を中心に、神木である「松」が掲げられ、神使の「白鷺」が飾りつけられています。

全国から寄せられた俳句は評価されたのち神前に奉納される。

その後神武天皇陵遥拝所、大神宮に報告。
住吉大社は別称として住吉大神宮(すみよしのおおがみのみや)ともいい、当社で授与される神札には「住吉大神宮」と書かれている。

まず修祓(しゅばつ)が行われる。

宮司、権禰宜により献木された松に土が掛けられ、順次参列者が所作を行います。

最後に白拍子舞を待舞った神楽女が所作を行う。
「南総里見八犬伝」を著した滝沢馬琴も、享和2年8月から9月にかけて大阪の諸所を巡覧し、その折の記事が「羇旅漫録(きりょまんろく)」にみえるが、住吉に詣でたのは8月3日のことで、岸の姫松は数百本千とせの緑をあらはし、四社の御神かみさびて尊く、社前のそり橋、角柱の石の鳥居、石の舞台、誕生石、その外摂社を巡拝すとある。

天明の頃、枯死しかけた境内の松は松苗の献木によって、20年を経たこの頃には「千年の緑」をあらわすようにまでなったことがうかがえる。

角鳥居の脇の桜がきれいに咲いている。

吉祥殿の玄関先の枝垂れ桜も満開だ。

住吉大社へのアクセス、行き方歩き方

住吉大社公式サイト
住所:〒558-0045 大阪市住吉区住吉 2丁目 9-89  
TEL:06-6672-0753 
FAX:06-6672-0110

阪堺線 住吉鳥居前駅 (徒歩0分)
上町線 住吉公園駅 (徒歩2分)
阪堺線・上町線 住吉駅 (徒歩4分)

南海本線 住吉大社駅 (徒歩3分)
高野線 住吉東駅 (徒歩5分)