神戸市立南蛮美術館と神戸市立考古館が統合し、1982年(昭和57年)に開館した。
「国際文化交流-東西文化の接触と変容」を基本テーマとし、国宝を含む考古学資料や古地図、「聖フランシスコ・ザビエル像」や「織田信長像」、「豊臣秀吉像」といった著名な美術品、および金山平三や小磯良平ら神戸ゆかりの芸術家の作品等、約5万点を所蔵・展示している。
平成31年(2019)11月1日まで、工事のため休館中。
旧アメリカ合衆国領事館。
旧居留地に唯一現存する居留地時代(1868年~1899年)の建築物で、国の重要文化財にも指定されており、当時の街区境界の煉瓦塀や石柱などとともに保存されている。
重要文化財指定名称は「旧神戸居留地十五番館」。
開港場の都市基盤整備として外国人居留地に敷設された煉瓦造の下水渠で明治5年に竣工、近代下水渠としては横浜と並び国内最初期のもの。
下水渠は円型管(口径900mm、2条、延長計817.3m)及び卵型管(口径460×600mm、4条、1,072.6m)で、使用された煉瓦は兵庫県明石方面で焼成された国産品が用いられている。
明治14年頃に建設され、居留地時代に建てられた商館として唯一現存する旧居留地十五番館(重要文化財)の東面道路に一部が現存しており、そのうち延長約90mの間は雨水幹線として現在も供用されている。
外国人居留地時代の標柱
現在の大丸百貨店の南あたりは安政5年(1858年)締結されたアメリカ合衆国をはじめとする5箇国との修好通商条約により設けられた外国人居留地の跡。
この標柱はその第15番館と第16番の区画の境界を表す石柱で、石柱の下部には1番と16番区を分ける表示が見て取れるとおり、当地区の歴史を語る貴重なもの。
商船三井ビルディング
旧居留地の南、海岸通に面して建つアメリカルネサンス様式のこのビルは渡辺節の設計、内藤多仲の構造設計によるもの。
竣工当時は数少ない7階建てという「高層ビル」であった。
東京の丸ビル(先代)、大阪市のダイビル(大阪ビルヂング)本館亡き今、大正期の大規模オフィスビルとして現存するものは本物件のみとなっている。
外観は1階部分がルスティカ仕上げの石積みで最上部に半円形のペディメントを有する意匠で、建物内部も欧米スタイルで統一され、天井が高く廊下が広い。
貨物用として1台のみ残されている手動式エレベーターは米国A.B.SEE社製、自動着床装置なしの完全手動駆動、扉は外扉が窓付き鋼製、籠扉が真鍮製伸縮扉(俗に蛇腹式という)、インジケーターも半円形時計式という創建時のスタイルそのままである。
関連記事