本丸には天守台が築かれ、天守の代用として御三階櫓が築かれた。広大な水堀に浮かぶ姿から浮き城の別名を持つ、難攻不落の実戦を想定した要塞であった。
現在、城域はそれぞれ隣接する小松市役所、芦城公園、石川県立小松高等学校として開発され、遺構の保存状態は良くないが、天守台及び内堀の石垣が残る。
芦城公園(三の丸)、現在は、まるでミニ兼六園のように整備されています。
廃城の後、三の丸には小松懲役場が建てられたそうです。
そして囚人に、小松城の破壊工事させたという。
時代が変わるというのは恐ろしい、罪人が武士の役場を壊してしまうのです。
珪化木(けいかぼく)は、木化石とも呼ばれるように、古代に何らかの原因で土砂等に埋もれた樹木が、膨大な年月をかけ地層からかかる圧力により木の細胞組織の中にケイ素と酸素、水素との化合物であるケイ酸を含有した地下水が入り込むことによって、樹木が原型を変えずに二酸化ケイ素(シリカ)という物質に変化することで、石英や水晶などと同様に固くなり、化石化したもの。
芦城公園に建つ加賀藩3代藩主前田利常像。
小松市立博物館。
のどかな水車の風景。
北前船。
花嫁衣裳、鶴亀松竹梅模様打掛。
小松城ジオラマ、天正4年(1576年)に加賀一向一揆方の若林長門守によって築かれたといわれ、織田信長の武将柴田勝家により攻められ、村上氏、丹羽氏が城主となった。
寛永16年(1639年)、2代藩主前田利常の隠居城という名目で再築、しかし大規模な水堀を廻らし、築島を配するという新城建設に似た大規模なものとなった。
完成した城域は金沢城の約二倍の規模を誇る。
利常の死後は加賀藩金沢城の支城となり、城番により統治され、明治維新を迎えた。
二の丸跡は小松高校に石碑のみが残る。
実はブルーノ・タウトが「泣きたくなるほど美しい」と絶賛した桂離宮と前田利常は深い関係にある。
利常の正室は将軍秀忠の二女珠姫。利常と珠姫との間に生まれた富姫(第四女)は、寛永19年(1642)に後陽成天皇の弟宮・八条宮智仁親王の嗣子・智忠親王に嫁している。
智仁・智忠両親王は、父子二代にわたり桂離宮の造営にあたっているが、親王妃富姫の父である利常は、幕藩時代に経済的に困窮していた親王の義父として、かなり高額の出資をしている。
桂離宮の造営にあたり利常は、後世まで歴史に残る最高のものを作りたいと考えたようで、優雅な数奇屋造りの建物や回遊式庭園を始め、狩野探幽や俵屋宗達など一流の巨匠に襖絵を描かせたりして、完成までに17年もの年月をかけている。
桂離宮は加賀藩前田家、前田利常の存在なくしてはできなかったといえるだろう。
そんな美の追求者、利常が隠居した小松城なのだから、当時の姿はどれほど見事だったことか…。
桂離宮の記事は「早春 桂離宮に遊ぶ」をお読み下さい。
天守台跡は小松高校のグランドを横切ったところにある。
小松城本丸中央には、五重天守閣が余裕で建つほどの、ほぼ10間四方という大きな天守台石垣が造営された。
しかし実際に天守台上に建てられたのは、小さな二重三階の数奇屋造りの風流な櫓。
築城技術がピークに達した時期に築かれただけに、精巧に積まれた石垣は見事。
直線的に加工した石材をブロック状に積み上げる「切込ハギ」と呼ばれる工法は、石を削ってきれいに整形して積む工法で、高くて急角度の石垣を築くことができ、見た目も洗練されて美しい。
一方で手間と費用が膨大となるため、徳川将軍家とごく一部の大大名しか採用できなかったものだという。
小松城の石垣の重要な部分には良質な金沢の戸室石を用い、そのほかの部分には小松産の鵜川石を使っている。
赤みがかった石、青みのある石、白っぽい石のコントラストがとても美しいこの石垣にも、利常の美意識が反映されているに違いない。
天守台への階段はけっこう荒れています
唯一残る、本丸堀石垣跡、この石垣はかつては水堀に面していた、地下に3.5mの石垣が眠っている。
富山へ向かう途中徳光PAから見える日本海に沈む夕陽。
バスの車窓から水田に映る夕日がきれいです。
また、小松は基地の街として別の顔を持つ、小松城跡訪問中もスクランブルの戦闘機のエンジン音が何度も響き渡っていた。
小松基地のスクランブル回数は日本一といわれる。
「小松基地航空祭2012」
「華麗なるアクロバット飛行」
「石川県立航空プラザ」を併せお読みいただくことをお勧めいたします。
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小松城へのアクセス、行き方歩き方
石川県小松城丸の内公園町
JR北陸本線小松駅下車後徒歩20分