松尾大社神幸祭 おいで

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神輿の巡行は平安期に始まったと伝わる。
「松尾七社」の神輿と唐櫃(からびつ)が氏子の町内を練り歩き、五穀(ごこく)豊穣(ほうじょう)などを祈る。

松尾大社では神幸祭を「おいで」と呼び、還幸祭を「おかえり」と呼ぶ。

松尾大社は酒の神様ですが、亀の姿なので「おいで」と「おかえり」の時には晴れでも一時小雨ぐらいは降るのが有名。

神幸祭では、松尾七社(月読神社・櫟谷社・宗像社・四之社・大宮社・衣手社・三宮社)を遷したお神輿、唐櫃のうち一部を、松尾大社西七条御旅所へとお迎えし、3週間ほどそのままお過ごしいただきます。

還幸祭では、西七条御旅所を出発し、朱雀御旅所での神事を経て、帰って行かれます。

境内では朝早くから神輿の飾りつけなどの準備が進められる、姿からも男臭い祭礼の姿が伝わってきます。

月読社は唐櫃宗像社は八角神輿で他の5基は四角で屋根は妻入りの入母屋造りをした神輿。

前後に千木(ちぎ)を付けているので千木神輿と呼ばれています。

祭礼の一つの見どころが『鳴りカン』

鳴りカンとは神輿を舁く轅(ながえ=舁き棒)の前後先端につける座金つきの金具で、これを上下させると「がちゃん、がちゃん」と座金の擦れ合う音をたてます。

この音により祭の雰囲気が一気に高まり、ちょっとした緊張感が生まれ、境内の観衆はざわめきたつのです。

このバイタリティ溢れる舁きかたは、轅端の3人の計12人が“鳴りカン”に手を掛けて、後ろに跳ねた足を振り子のように前に振り出す独特のもので、座金の音もリズムカルに境内にそして松尾山に響き渡る。

このように轅に鳴りカンをつけて舁かれるようになったのも、おそらく松尾神輿が最初と考えられる。

拝殿廻しは休みなく連続三周するかなりきつい舁きで輿丁が少々バテ気味になると“鳴りカン”の軽快な音が消えかけてくる頃、テンポのよいリズムに戻そうと誰ともなく「よい、よい、よい」とリズム合わせのための掛け声が入る。

この絶妙なタイミングの掛け声で気持ちを取り戻し腰が入ると「ほいっと、ほいっと・・・・・・」の掛け声に戻り、見た目通りの重量がある神輿が輿丁全員の力が結集しあうと“鳴りカン”も真紅(鈴綱)の鈴も軽やかな音色を奏でます。

祭列を先導するのは榊御面です。

拝殿の廻りを「ホイット・ホイット」と言いながら三周、階段を下りますが重さ数トンの神輿の重量が担ぎ手にかかり一つの見せ場。

さすが屈強の若者の顔もゆがみます。

古くは松尾の国祭と称せられており、3月中卯日に出御、4月上酉日に祭礼となっていましたが、明治時代から以降は、4月下卯日に出御、5月上酉日に還御となり、さらに昭和36年からは現在の様に、4月20日以後の第一日曜日に出御、それから21日目の日曜日に還御となっています。

一番の見所は神輿が桂川を渡る船渡御です。
神輿が再び陸にあげられる桂離宮近くの桂大橋東側に来ています。

午前11時頃から順に松尾大社を出発した神輿は物集女街道(もずめかいどう)など約5キロの道を練り歩き正午過ぎに桂離宮横の桂川、河川敷に到着。

しかしながらなんと、昨日降った雨で桂川が増水、船渡御は中止です。
多くの見学者が集まっていましたが皆落胆。

神輿は堤防を進み桂大橋を渡ります。

榊と御霊が船で渡ります。

桂離宮の対岸の河原斎場で神輿が6基そろって祭典を行う。

松尾大社の神幸祭に出かけると、「ふたば葵」の紋入りの法被を羽織った輿丁(よちょう/神輿舁き)を大勢見た。

神幸祭では着けていないが、還幸祭の時には、神主さんも、輿丁も「桂の小枝にふたば葵」を着けて、お神輿も松尾大社へ「おかえり」いただくという。

「おかえりのことを、松尾の葵祭というたもんです」と。

「ヨイ ヨイ ヨイヨイ!  ホイトー! ホイットー!」の声に、鈴、飾り具が「シャンシャン」と揃い響き、その歯切れの良さに胸の鼓動も同調し高鳴り始めた。

桂離宮の横を河原斎場へ向かう神輿。

「おいで」をイメージで表現して見た。

出御祭には松尾七社(大宮社、月読社、櫟谷社、宗像社、三宮社、衣手社、四之社)の神輿(月読社は唐櫃)が、ご本殿のご分霊を受けて、拝殿を三回廻った(拝殿廻し)後、順次社頭を出発し松尾・桂の里を通って、桂離宮の東北方から桂川を船で渡り、左岸堤防下で七社勢揃いし、古例の団子神饌を献じた後、四基の神輿と唐櫃とは西七条御旅所に、二基の神輿は川勝寺と郡の末社に至り、そこに駐輦されます。

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松尾大社へのアクセス、行き方歩き方

京都市西京区嵐山宮町3
075-871-5016

阪急電車嵐山線「松尾駅」下車、徒歩約3分
市バス・京都バス「松尾大社前」下車、徒歩約3分

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