飛鳥時代に築かれた朝鮮式山城 金田城を訪ねる

九州

金田城(かねだじょう、かねたのき)、663年の白村江の戦いに敗れた倭国は唐・新羅に対する防衛のため、西日本各地に防衛施設を築いた。
その一環として、667年に対朝鮮半島防衛の最前線として対馬国に築かれた古代山城(朝鮮式山城)。

後ろに鎌足の姿が見え隠れする。

黒瀬湾ビューのお楽しみながら城壁をめざす。
今回の旅のメインイベントだ。

城壁にたどり着く、ここから転げるように三の木戸目指して下る。
木々がうっそうと生い茂るなかに石垣が続く。
それはまるで小さな万里の長城のようにも見える。

下り坂の途中に掘立柱建物跡がある。
整地された平場に岩盤に掘り込んだ8個の柱穴が確認された。

建物の面積は約8.5㎡で7世紀後半の土器などが出土した。
防備兵の詰所、見張り場や南門守護の役割が推定される。

眼の前は黒瀬湾、断崖絶壁の中を進む。

金田城(かねだじょう、かねたのき)は、対馬の中部にある浅茅湾の南岸に突き出た標高275メートルの城山(じょうやま)に位置する。
山頂部に石塁、山の周囲を取り巻くように石垣が築かれている。

南東麓は比較的緩やかな斜面で、海に通じる三本の谷(北から順に「一の城戸」「二の城戸」「三の城戸」)には城壁が残っており、さらに水門と城門が設けられていたと考えられている。

また、また、山頂付近には、旧日本陸軍の砲台跡がある。

さらにここからまっさかさまに落ちるように三の木戸目指す。

三の木戸到着。

残された石垣跡を見て回る。

木戸跡も確認できる。

ここから、ビングシ山、二の木戸を目指してアップダウンの道を進む。

ダラダラした登りが続き、息が切れる。

「二の城戸」と「三の城戸」の中間に位置する「ビングシ山」周辺から複数の建物跡が検出されており、防人宿舎など中枢機能があったと考えられている。

ビングシ山に残る城門礎石。

現在修復作業が進む二ノ城戸。

二ノ城戸城門跡。
海岸への見通しが良く、ほっとする。

整備が整っている。
1間×3間の礎石建ての門跡が発見された。

城内は面が平な石を敷き詰め、両側には一部階段も残っていた。

急峻な絶壁に残る石垣。

一ノ城戸の石垣。

野面積みながら加工された巨石も見られる。
突出部(張出し)がある本格的な城壁である。

右下には水門の穴も見える。

ここから折り返し、今来た道を辿る、2時間強のかなりきついトレッキングでした。

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金田城へのアクセス、行き方歩き方

住所:長崎県対馬市美津島町黒瀬

公共交通なし。
厳原フェリーターミナルから車で約30分。

登山口から山頂まで徒歩約40分、一周すると2~3時間(一部道が分かりづらく、遭難注意)。