四天王寺 極楽浄土の庭 紅葉

大阪府

極楽浄土の庭 紅葉真っ盛り 穴場です!!

極楽浄土庭園は、阿弥陀如来の西方極楽浄土を象徴する庭園で、美しい池や石組みが特徴です。

この庭園は、中国の僧侶である善導が教えた「二河白道」の故事を元に設計されています。

庭園内には「水の川」と「火の川」があり、これらは人間の煩悩や欲望を象徴しています。

また、季節ごとに異なる風景を楽しむことができ、特に春の桜や秋の紅葉が美しいです​。

「五智光院」


「五智光院」は院政時代に後白河院によって建立され、現在のお堂は元和9年に徳川幕府2代目将軍・徳川秀忠によって再建されました。
このお堂は徳川家代々の位牌を納めることから、御霊舎(みたまや)とも呼ばれています。

極楽浄土の庭は「二河白道(にがびゃくどう)」の説話の世界観をあらわしており、2つの水路、火の河(怒り)と水の河(貪り)の間には極楽(極楽の池)へと続く細い白道が。

この極楽浄土の庭の着工は江戸時代初頭とされ、現在の庭は明治時代初期に火災による焼失から昭和初期に復興されたもの。その際二河白道の説話に基づいた作庭がされました。

釈迦の滝


「極楽浄土の庭」には自然の湧き水を利用した2つの小川と2つの池、それに2つの滝があります。
写真は釈迦の滝。



経営の神様とも呼ばれた松下幸之助によって寄進された「和松庵」。
和松庵では極楽の池などを眺めながら、お抹茶をいただくことができます。






八角亭


極楽の池のほとりには国の登録文化財である「八角亭」も建っています。
八角亭は明治36年に開催された第五回内国勧業博覧会の際、小奏楽堂として建てられたもの。
博覧会終了後に四天王寺に譲られました。
日本情緒溢れる極楽浄土の庭ですが、ルネサンス風の木造建築物は洋風のワンポイントとして存在感を放っています。







蓮池


庭園の中心には蓮池があり、訪問者はここで静寂と平和を感じることができます。





極楽の池には風情溢れる石橋も。極楽浄土の庭は春は桜、初夏は新緑や紫陽花、夏はハス、秋は葉も美しい。



極楽浄土の庭の拝観では国の重要文化財である「湯屋方丈」を間近に見ることもできます。
湯屋とはお風呂、方丈とは住職の居室のこと。四天王寺の「湯屋方丈」は五智光院と同じく元和9年徳川秀忠によって再建されました。
天海大僧正が四天王寺執務の時に在住したのがこちらの建物で、当時は食堂東側に建てられていましたが、明治時代に現在地に移築されています。

『日本書紀』に見る創建の経緯

創建時の四天王寺伽藍模型(大阪府立近つ飛鳥博物館展示)。
南から北へ(この画像では右から左へ)中門、五重塔、金堂、講堂を一直線に配置するのが特色。
四天王寺は蘇我馬子の法興寺(飛鳥寺)と並び、日本における本格的な仏教寺院としては最古のものである。

四天王寺の草創については『日本書紀』に次のように記されている。

用明天皇2年(587年)、かねてより対立していた崇仏派の蘇我氏と排仏派の物部氏の間に武力闘争が発生した。
蘇我軍は物部氏の本拠地であった河内国渋河(現・大阪府東大阪市布施)へ攻め込んだが、敵の物部守屋は稲城(いなき、稲を積んだ砦)を築き、自らは朴(えのき)の上から矢を放って防戦するので、蘇我軍は三たび退却した。
聖徳太子こと厩戸皇子(当時14歳)は蘇我氏の軍の後方にいたが、この戦況を見て、白膠木(ぬるで)という木を伐って、四天王の像を作り、「もしこの戦に勝利したなら、必ずや四天王を安置する寺塔(てら)を建てる」という誓願をした。
その甲斐あって、味方の矢が敵の物部守屋に命中し、彼は「えのき」の木から落ち、戦いは崇仏派の蘇我氏の勝利に終わった。
その6年後、推古天皇元年(593年)、聖徳太子は摂津難波の荒陵(あらはか)で四天王寺の建立に取りかかった。
寺の基盤を支えるためには、物部氏から没収した奴婢と土地が用いられたという(なお、蘇我馬子の法興寺は上記の戦いの翌年から造営が始まっており、四天王寺の造営開始はそれから数年後であった)。
以上が『書紀』の記載のあらましである。
聖徳太子の草創を伝える寺は近畿地方一円に多数あるが、実際に太子が創建に関わったと考えられるのは四天王寺と法隆寺のみで、その他は「太子ゆかりの寺」とするのが妥当である。

過去の訪問記

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【アクセス】

・大阪メトロ谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘」駅下車 南へ徒歩5分
・JR・大阪メトロ「天王寺」駅、近鉄南大阪線「大阪阿部野橋」駅下車 北へ徒歩15分
・市バス「四天王寺西門前」「四天王寺東大門前」駅下車すぐ
・阪神高速道路14号松原線 夕陽ヶ丘出口から約6分