飛鳥川の流れにかかった蘇武橋を渡ると、現在も江戸時代そのままの情緒と風情を残す町、今井町があります。
飛鳥川のことをかつては蘇武川と言い、その付近には蘇武井、蘇武橋、蘇武田などの地名が残っています。
今井町の東の入り口にある大きな木。
この「蘇武橋のエノキ」は、実は奈良県内で最初に指定された「景観重要樹木」でもあります。
樹齢はなんと400年を超えます。
今井蘇武橋公園として整備された飛鳥川沿いの縦長エリアに蘇武之井が二つ存在しています。
かつて、蘇武井からは良質の水がこんこんと湧き出てき、今井の里の千軒の家々がこの水を毎日汲んでも、またいかなる日照りが続いても、涸れることはなかったという。
今井町にはたくさんの鬼瓦が残されています、鬼瓦の散策も面白いかも。
今井町に現存する最古の鬼瓦(1644年・寛永21年製)です。
歴史を感じるくぐり戸、主たる門扉に付属していて高さが低く頭を下げて通る門戸。
城門や寺や民家の門、防火扉の小さい扉、茶室の躙り口など。
こちらは今井町仕様の蓋。
町並みが描かれている。
河瀬権八郎兵部尉宗綱が石山本願寺の顕如上人から寺号を得て、今井郷に念仏道場を建てたことに始まる。
永禄年間(1558年~1570年)、川井長左衞門正冬と共に周辺に堀と土塁を形成し寺内町の体裁を整え、御坊(今井山)を開いた。
1877年(明治10年)、明治天皇行幸の行在所となった折りに西郷隆盛挙兵(西南戦争)の一報が入ったという逸話があるが、暴発の恐れがあるとの一報が入ったというのが真相のようである。
床屋らしくない佇まいの理髪店がありました。
【床屋】の起源は江戸時代にまでさかのぼります。
この当時、理髪業に従事する今で言う理容師さんのことを【髪結い】と呼んでいました。
床という言葉が性的な意味合いも持つ為か、【床屋】という言葉は差別表現にあたるとしてか、放送禁止用語の一つとなっています。
テレビやラジオなどのマスコミは 【理髪店】【理容院】などと呼んでいるようですが、歴史を辿れば【床屋】という言葉の意味や由来に性的な意味合いは関係ないことがわかります。
なぜ放送禁止・自粛用語になるのか、ちょっと不思議ですよね。
豊田家は、福井藩の蔵元も務めた木材豪商が1662年(寛文2年)に建築。
建物正面2階の壁の両端に、「丸に木」の字の家紋があることから「西の木屋」と呼ばれてきました。
「西の木屋」の象徴とも言える定紋。
漆喰を盛り上げて木の字を記している。
「駒つなぎ」と呼ぶそうで、低いのが馬、高いのが牛。
「駒つなぎ」は今井町のシンボルでもありマンホールのデザインにもなっている。
16世紀中頃には、四周に環濠・土居を廻し、武装宗教都市がつくられたとみられるが、逐次東方を取り込み、文禄4年(1595)の太閤検地の頃には、ほぼ現状の規模に拡大されていたとみられる。
しかし、天正3年(1575)織田信長の軍門に降り、環濠、土居が埋めたとされているが、17世紀初期頃旧状に基づき復旧されたものが江戸時代を通じて維持された。
今西家住宅を映す今井町西側の環濠。
戦国時代の寺内町が原型となり、全建物数約1500棟弱のうち、約500棟の伝統的建造物があり、全国で最も多い地区となっており、国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されている。
また、国の重要文化財が9件、県指定文化財が3件、市指定文化財が5件あり、2017年(平成29年)4月28日に日本遺産に認定された。
現在も町の大半が江戸時代の姿を残しており、大部分は実際に住居としても使用されているが、中には廃屋同然に放置された建物も存在する。
幕末になると、いろいろな名目で金銀の取立てや重税により町は衰退に向かい、明治維新によって富豪は消滅した。
今日のお昼はこちらの古伊でいただいた。
お昼をいただいてすぐに雨がポツリと、夕方からは降ると予報されていたのでそれなりの覚悟はありましたが少し早すぎます。
本格的な降りにはならずに済みました、一安心。
消火用ホースの収納箱のデザインがいろいろあって面白い・・・
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