近鉄生駒駅下車ケーブル線(1時間に3回・20分毎に発車)鳥居前駅から宝山寺駅まで約6分。
宝山寺駅下車徒歩10分、「宝山寺新地」を抜けていきます。
その先で出迎えてくれるのは石造りの「一の鳥居」。
生駒山は伝承によれば斉明天皇元年(655年)に役行者が開いたとされる修験道場で、空海(弘法大師)も修行したと伝わる。
その当時は都史陀山 大聖無動寺(としださん だいしょうむどうじ)という名であったという。
江戸時代の延宝6年(1678年)に湛海律師が再興するが、この時が事実上の開山だと思われる。
延宝8年(1680年)正月には村人や郡山藩家老らの援助により仮本堂が建立され、後には大聖歓喜天を鎮守として祀った。
貞享5年(1688年)には新本堂が完成して伽藍の整備が終わり、寺名を寳山寺と改めた。
「宝山寺」はお寺ですが、神社の象徴である鳥居を設けている、古代のヒンドゥー教とも言えるバラモン教の神(天部)を祀っているからです。
石造りの鳥居としては、国内でも特に背の高いものとして知られている。
後ろを振り返ると長い石段が続いている。
既に秋の気配を見せる。
シュウカイドウが実を付けています。
ここは光が多様で面白い絵が撮れるのでお気に入りの場所です。
この多宝塔は、1957年に建てられたもので、おおむね鎌倉時代の様式で、細部は桃山様式などにのっとって建設されたという。
本堂前に建つ「天神」。
菅原道真公を祀るものですから、縁のある「牛」が奉納されています。
堂の右前には“打ち出の小槌”などの宝物を浮き彫りにした巾着が置かれている。
巾着とは、昔の袋状の銭入れ(財布)。
聖天と巾着あるいは大根の組み合わせはインドではなく、中国あるいは日本ではじまったものという。
聖天が好むとされる“歓喜団”(カンキダン)という菓子と“象の牙”が巾着・大根へ変化したものらしい。
歓喜団はいろんな具を薄皮で包み饅頭のように丸めた一種のお菓子で、その上部をつまんで結んだ姿が昔の巾着に似ていることから、わが国で『巾着』にすり替わったらしい。
一方、この歓喜団を女性の子宮と見る見方もある。
この子宮から女陰が連想され、凶暴な障碍神であるガネーシャに女陰を捧げることで宥めるというわけで、十一面観音が女体と化してガネーシャを回心させたという伝承にも通じる解釈である。
“性は秘め事”とするわが国にあって、聖天に対する解説も綺麗事にすり替えられ、本来はありがたい仏神であるはずの双身歓喜天は秘仏とされ、人目から隠されたのであろう。
般若窟は、由緒書によれば「中生代、古瀬内火山に属する一火山の噴火口類」とされる自然の岩屋である。
役小角が般若経を納めたと伝わる。
弥勒菩薩や弁財天が祀られている。
実際のところは不明であるが、湛海律師が入山した時、般若窟の頂上で古い五輪塔がすでにあるのを見たという。
般若窟の平坦地でも、弘安5年(1282年)の銘が入った石塔が発見されている。
また、般若窟に以前からまつられていたとされる神として、岩船明神と弁財天がいる。
湛海律師が入山まもなく、まだ般若窟を見つけていない頃、深夜に怪物に抱きしめられ、後日、その怪物に似た「ごつごつとした岩」を般若窟の岩船明神社で見かけた。
さらに、ある弟子の顔が弁財天に見えた時があり、麓にあった弁財天社が「お山に帰してほしい」と言い出したため、元の場所といわれる般若窟に戻したのだといういわれがある。
お賽銭はこの小窓から・・・・
遙拝所の脇でヒガンバナを見つけた。
大師堂
本尊は弘法大師。
由緒書によれば、若き頃の弘法大師空海が、一時期、生駒山の山中にて修行していた縁により大師堂を建立した。
「多宝塔」から「奥の院」へと続く石段は、その両端にお地蔵様がずらりと並ぶ。
杉の大木に囲まれており、斜光が豊かなことで有名。
今日も斜光が目的で入山したのだが、あいにく雲が多く光が射したと思うとすぐ雲に隠れてしまうという塩梅で撮影は難儀した。
本日の収穫、以下ごゆるりとご覧いただきたい。
名物の草餅、あいにく本日はお休みです。
この年季の入ったのれんをご覧ください、一見の価値のあるものです。
奥の院の大国堂の主です、堂々としていてカメラを向けても悠然としています。
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