入梅って何?

大阪府

「入梅」は日本独自の暦である、雑節のひとつです。


2025年6月11日は「入梅」。
「入梅」は日本独自の暦である、雑節のひとつです。

今日は写真クラブの定例会の日で会場に向かう途中でガスに霞む「あべのハルカス」を見てそうだ今日は「入梅」だと思い出したわけです。

雑節とは、中国から伝わる二十四節気に加え、季節の変化をさらに細かく示す目印として作られたもので、節分やお彼岸、八十八夜なども雑節にあたります。

「入梅」は、「梅雨入り」と同じで、梅雨に入る頃という意味があります。

このことから想像できるように、「入梅」の“梅”という字は“梅雨”からきているといわれています。
“梅雨”の由来はいくつかの説があり、はっきりとしていませんが、中国でちょうど梅の実が熟す頃に降る雨だからという一説があります。

「入梅」と「梅雨入り」の違い

「入梅」は、前述したように“暦の上で梅雨に入ること”を表していて、その日にちは太陽の黄経※によって決まります。
入梅は太陽が黄経80°を通過する6月11日頃とされ、年により1日ほどずれる程度です。

※黄経とは、地球から見て、太陽が地球の周りを回っているようにみえるその軌道(黄道)上の位置を示す座標のこと。

一方、「梅雨入り」は、天候上で梅雨に入ることを表し、その日にちは梅雨前線の北上によって決まります。

南北に長い日本列島では、地域によって日にちが1か月ほどずれ、また、その年によっても大きく変わります。

毎年、気象庁が「●●地方は●月●日ごろに梅雨入りしたとみられます」と発表しています。

なお、気象庁による梅雨入りの発表の基準は、【平年の梅雨入り前後に、晴れが続いたあと、週間天気予報で雨や曇りの日が続くと予想される場合】です。
あくまで予想を基準としているため、その年の9月に実際の天候を振り返り、梅雨入りの日にちの見直しが行われています。

このように、「入梅」は、あくまで暦の上で使う言葉で、実際の天気の変化とは関係がありません。

なぜ「入梅」があるの?

では、なぜ「入梅」があるのでしょうか。
「入梅」のはじまりは江戸時代で、もとは二十四節気の「芒種」のあとにやってくる、最初の壬(みずのえ)の日とされていました。
現在のように天候上の「梅雨入り」を知ることができなかった時代には、

「入梅」で梅雨に入るころを知り、田植えなど農作業の目安としていたのです。

1876年(明治9年)から、「入梅」は、太陽が黄経80°を通過する日と変更されています。
天候上の「梅雨入り」を知ることができる今も、「入梅」の言葉は、手紙の時候の挨拶などで使われています。

梅雨の時期に旬を迎える“入梅いわし”

「入梅」には、節分の恵方巻のような行事食はありませんが、この時期に旬を迎える食べ物に“入梅いわし”があります。

“入梅いわし”とは、梅雨の時期(6~7月)に水揚げされる真いわしのことで、1年の中で最も脂がのって美味しいと言われています。

特に、いわしの主要な水揚港とされる千葉県銚子で獲れる入梅いわしは有名です。

お刺身や塩焼き、煮つけなどさまざまな料理で楽しむことができます。
この時期だけしか味わえない入梅いわしをぜひ堪能したいですね。

ストロベリームーン

そして忘れてならないのは、6月の満月は「ストロベリームーン」と呼ばれ、今日11日(水)16時44分に満月を迎えます。

今夜、観測のチャンスがありそうなのは、主に本州の日本海側と沖縄。
すっきり晴れることはなさそうですが、雲の隙間や雲の薄い部分を通して、月を眺めることができるかもしれません。

何度もベランダに出て空を見上げても霞んだ月ばかりです。


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