冬の大阪城


南外堀

大阪城二の丸の南に位置する堀で、西が大手口、東が玉造口。

石垣の総延長は約2キロメートル、堀の最大幅は約75メートルあり、寛永5年(1628)、徳川幕府による大坂城再築第3期工事により、豊臣時代大坂城の堀跡に改めて石垣が築造された。

幕府の命令によって動員された大名は肥前佐賀藩鍋島家・加賀金沢藩前田家・因幡鳥取藩池田家・筑前福岡藩黒田家など57家。

内側の石垣上には東から一番櫓から七番櫓まで七棟の隅櫓が建造された。櫓は明治維新の大火により四番・五番・七番を失い、さらに第二次大戦の空襲により二番・三番を失って、現在は一番櫓と六番櫓だけが残る。


空堀にはススキが茂る、この辺りにはヌートリアが生息している。

ミライザ

大阪城公園の魅力向上施策の一つとして、大阪城天守閣と同じ本丸エリアに位置する歴史的建造物のもと大阪市立博物館(旧陸軍第四師団司令部庁舎)をコンバージョンした複合商業施設。

城内一の撮影スポット、さざ波が立って天守閣がぼやけている。

北東の方向、京橋口の方向を望む。

昭和20年(1945)、陸軍の関連施設が集中していた大阪城は、終戦前日の8月14日を最大とする爆撃を数次にわたって受けた。

これにより大阪城天守閣付近の石垣も大きな被害をこうむっている。

天守台北壁から東壁にかけてみられる石垣の「ずれ」はこの時のもので、天守閣の北数メートルの地点に落ちた爆弾によるものである。

昭和6年復興の天守閣は天守台に荷重をかけない構造だったため影響はなかったが、昭和39年にはひずみの進行を止めるための工事が行われた。

大阪城に残る戦災の傷跡 | きままな旅人

天守から山里丸に向かう、この辺りも絶好の撮影スポット、右手が隠し曲輪の入り口。

隠し曲輪は今工事が行われている。

何の表示も無いので、ほとんどの観光客はここを素通りしていきます。

この奥に広場があるとは、誰も気付きません。

山里丸石垣の機銃掃射痕。

石垣の表面に残る傷は、第二次大戦末期の空襲による被害の傷跡で、機銃掃射によってついたものと推定される。

昭和20年(1945)3月から終戦前日の8月14日まで、大阪は8度におよぶ大空襲を受け、陸軍の中枢機関や軍需工場があった大阪城も標的となった。

山里丸ではこのほかにも爆弾によって南側石垣上部が吹き飛ばされ、北側内堀に面した石垣も数カ所ひずんだが、現在はいずれも修復されている。

大阪城が炎上する中、豊臣秀頼と淀殿はここ山里曲輪にて自刃しました。

本丸の大阪城・天守閣の裏から出てすぐのところになります。

真田幸村の嫡男・真田大助もここ山里丸で殉死しました。

それら殉死した者の「淀君並殉死者三十二名忠霊塔」が、山里曲輪の石垣の上にあります。
 
淀君並殉死者三十二名忠霊塔

碑文にある殉職者は、大野治長、大野治徳、速水甲斐守時之、速水出来丸、毛利勝永、毛利長門、高橋半三郎、高橋十三郎、津川親行、竹田永翁、堀対馬守、武田左吉、森島長意、伊藤武蔵守、土肥勝三郎、真田大助、萩野道喜入道(氏家行広)、寺尾勝右衛門、和期の局、大蔵卿の局、宮内卿の局、右京大夫局、玉の局、饗庭局です。

山里丸から天守を望む。

江戸時代、極楽橋を渡ってすぐにある石垣の上に、山里門と多聞櫓がありました。

今は石垣だけしかないのを確認できます。

橋は鉄筋コンクリート作りですが、両端は木で造られています。

ここは桜門(本丸に入る正門)の丁度反対側になっています。

豊臣期の大坂城と城下町を描いた貴重な屏風絵「豊臣期大坂図屏風」(オーストリア エッゲンベルク城所蔵)の中に見られる秀吉の「鳳凰丸」をモデルに、大坂の陣から400年を経た平和な大阪で、秀吉が生きていたら、黄金の御座船にするだろうという意を込めて、船全体に純金箔貼りを多用したものです。

冬の西日を受けて枯れ木が輝きます。

空堀が西日を受けて輝く。

重要文化財 大手門
 
城の正面を大手(追手【おって】)といい、その入口を大手口(追手口)、設けられた門を大手門(追手門)とよぶ。

現存する大阪城の大手門は寛永5年(1628)、徳川幕府による大坂城再築工事のさいに創建された。

正面左右の親柱【おやばしら】の間に屋根を乗せ、親柱それぞれの背後に立つ控柱【ひかえばしら】との間にも屋根を乗せた高麗門【こうらいもん】形式である。

屋根は本瓦葺【ほんがわらぶき】で、扉や親柱を黒塗総鉄板張【くろぬりそうてついたばり】とする。

開口部の幅は約5.5メートル、高さは約7.1メートル。

親柱・控柱の下部はその後の腐食により根継【ねつぎ】がほどこされているが、中でも正面右側の控柱の継手【つぎて】は、一見不可能にしか見えない技法が駆使されている。

門の左右に接続する大手門北方塀・大手門南方塀も重要文化財に指定されている。

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