1882年(明治15年)に北陸線の始発駅として建設された初代の長浜駅。
現存する駅舎としては日本最古のもので、第1回の鉄道記念物に指定されています。
写真右は「旧長浜駅29号分岐ポイント」、1882年(明治15年)の長浜駅開業から約80年間使われた、現存する日本最古のポイントです。
旧北陸本線の柳ケ瀬トンネル東口(滋賀県長浜市余呉町)にあった、初代内閣総理大臣・伊藤博文による『萬世永頼(ばんせいえいらい)』と書かれた石額。
この鉄道が世のために働いてくれることをいつまでも長く頼りにするという意味で、明治の有名人たちの鉄道にかける期待と情熱が伝わってくる思いがする。
日本初の鉄道開通は、よく知られているように東京(新橋)―横浜間で、それからわずか10年後の1882年(明治15年)に、長浜―敦賀間が開業します。
長浜―敦賀間と大津―京都間に鉄道が開通すると、その間を結ぶ鉄道が敷設されるまで、長浜―大津間を船で結ぶ湖上交通「鉄道連絡船」が就航しました。
1989年(明治22年)に長浜―大津間が鉄道で結ばれるまで、わずか7年あまりの活躍でしたが、雄大な琵琶湖の景色を楽しむことのできる船旅でした。
写真は、当時の一等二等待合室の様子。
英国人技師が設計した洋風2階建ての、文明開化を象徴する近代遺産で、施設内は駅長室や待合室など当時の面影をそのまま残しています。
長浜鉄道スクエアの「北陸線電化記念館」には、ED70形交流電気機関車とD51形蒸気機関車の2台が並んで展示されています。
このうちED70形交流電気機関車は、日本で最初の営業用60ヘルツの交流電気機関車で、交流の電気機関車であることを表す赤色に塗られ、合計で19両製造されました。
ED70形交流電気機関車の隣に展示されているD51形蒸気機関車は“デゴイチ”の愛称で親しまれ、同形式の機関車では日本最多の1115両も製造されました。
このD51形蒸気機関車 793号機は1942年(昭和17年)に製造され、東北・東海道・中央・北陸の各線で27年あまり活躍したのち、1970年(昭和45年)に引退しました。
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