兵庫県神戸市の六甲山の頂き近くに立てられた教会堂、通称・風の教会。
大阪府茨木市の光の教会、北海道の水の教会と合わせて、安藤忠雄氏の「教会三部作」のひとつに数えられている。
教会堂は宗教施設ではなく、旧六甲オリエンタルホテルの付属施設として建設された結婚式場となっているが、2007年のホテル閉鎖後は通常使用されることなく硬く扉を閉ざしている。
教会三部作…どっと安藤忠雄ファン「風の教会」3年ぶり一般公開 9月まで六甲ミーツ・アート会場で公開されている。
躯体に直方体の塔が載り柱廊は、すりガラスの半透過の空間が特徴的。
コ\ネードは礼拝堂入口付近で敷地の傾斜に合わせ段差を設けている。
光を透過するコロネードを通り鉄の扉を開けると、スリット窓から差し込むわずかな光しか届かない教会堂のエントランスが現れる。
安藤氏の建築の代名詞ともいえる「コンクリート打ち放し」で建設した礼拝堂。
宗教施設ではない結婚式場としての依頼とはいえ、安藤氏自身は中世ロマネスクの教会堂建築がもった神聖な空間をつくり出すことを目的とし、装飾的要素を最小限にとどめ粗削りな石材で作り上げられたフランスのセナンク修道院などを参照して設計にあたった。
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