多田寺(ただじ)は、福井県小浜市多田にある高野山真言宗の寺院。山号は石照山。本尊は薬師如来。
山門。
山門には古色を帯びた二体の彩色金剛力士像がある。
天平勝宝元年(749年)に孝謙天皇の勅願によって勝行上人が創建したと伝えられ、最盛期には子院12を数えた。
本尊を納める厨子は寛永11年(1634年)に小浜藩主となった酒井忠勝により寄進されたものである。
現在は文化4年(1807年)に再建された本堂が残る。
木造薬師如来立像
多田寺の本尊で、平安時代初期の作。
像高192.5cm。本体から台座蓮肉まで通してカヤの一木造、薬壺を持たない薬師如来。
下半身部分のY字状の衣文の処理は唐招提寺旧講堂薬師如来像、神護寺薬師如来像などの平安初期彫像に共通する様式である。
旧日本三大薬師の一つとして主に眼病祈願の参拝客が多い
この像の特色は、童顔というに近い相好と、衣文の神護寺薬師如来立像(国宝 平安初頭の代表作の一つ)に似た意匠で、面相を拝するとややさがり目の素朴な両眼の表情と、微笑みをうかべるようにみえる小さめの唇に特異の表情がある。
鐘楼は歴史を感じるすばらしいものであるが、細かな注意書きが2枚の立て札に書かれている。
鐘を撞く綱の周囲にもさらにひもが付いていて保護されている。
霊場札所、百寿観音。
多田密寺のもじがみえる、御詠歌が刻まれている。
あたりにはかわいらしいお地蔵さんがたくさん祭ってある。
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