清正による国境警備の城 佐敷城

九州

佐敷城(さしきじょう)は、肥後国の南部、現在の熊本県葦北郡芦北町にあった日本の城。加藤清正によって築城された近世の佐敷城は佐敷花岡城とも呼ばれる。

佐敷城の城下は薩摩街道と人吉街道(相良往還)が通る交通の要地であり、戦国時代中期までは相良氏、戦国時代末期には島津氏の勢力拡大をめぐって佐敷城の攻防が繰り返された。

宮崎自動車道を八代に向かっている、車窓から虹が。

えびのPAより人吉ループ橋。

えびの高原の辺りを走行中。

えびのPAでトイレ休憩、『田の神(かん)さぁ』の石像は薩摩藩独特の習わしのようでこのえびの地区にも広く作られ稲の豊作と火山が穏やかであるように祈願されてきたようです。

トンネルが開通し、ループ橋を通らなくて済むようになった。

加久藤トンネルが完成し、人吉ICとえびのICの間が開通したことにより、青森から鹿児島まで日本列島を縦貫する高速道路が完成した。

九州自動車道人吉ICとえびのICの間にある、日本の高速道路トンネルとして第6位の長さを誇るトンネル。

トンネルの長さが5km以上あるため、危険物積載車両の通行はできない。
該当する車両は国道221号、国道219号などを経由しなければならない。

球磨川(くまがわ)は、熊本県南部の人吉盆地を貫流し川辺川をはじめとする支流を併せながら八代平野に至り八代海(不知火海)に注ぐ一級河川で、球磨川水系の本流である。

熊本県内最大の川であり、最上川・富士川と並ぶ日本三大急流の一つでもある。

肥薩線の開業、道路の整備、森林業の衰退、ダム建設等のため、球磨川の水運は縮小し、現在は観光用の川下り船の運航程度である。

芦北自動車道の芦北IC辺りから遠望した佐敷城。
山上に石垣がはっきりと見えている。

城山から八代海を望む。

二ノ丸搦め手門付近の石垣。
上の方が欠けているのは破城によるもの。

佐敷城で最も古い自然石を使用した石垣。

1581年(天正9年)、島津義久は相良義陽と水俣で戦ってこれを降し、葦北郡を割譲させて家臣の宮原景種を佐敷城代とする。

次いで八代郡も併合した島津氏は肥後へ進出する道が開け、以後盛んに九州各地を経略したが、1587年(天正15年)に豊臣秀吉の九州征伐を受けたことにより、肥後の諸城を放棄して撤退を余儀なくされた。

豊臣政権の下で肥後の領主に任じられた佐々成政の統治は国人一揆によって短期に終わり、1588年(天正16年)葦北郡は肥後北部の半国を拝領した加藤清正の飛び領地となる。

加藤清正は花岡山に石垣を巡らした近世の佐敷城を築き上げ、加藤重次を城代として置いた。

1592年(文禄元年)6月、城代の加藤重次が文禄の役に従軍して不在であることに乗じて島津歳久の家臣である梅北国兼が佐敷城を占拠したが、井上吉弘など留守役の働きで梅北国兼は討ち取られ、佐敷城は奪還された(梅北一揆)。

朝鮮の役から帰国した加藤氏は島津氏への押さえとして佐敷城のさらなる普請を行うが、はたして1600年(慶長5年)に関ヶ原の戦いが起こると、西軍方の小西氏と島津氏に挟まれた葦北郡は孤立し、佐敷城は島津忠長の軍によって包囲される。

加藤重次は、関ヶ原における西軍敗北の報が伝わり島津軍が兵を引くまでの約一ヵ月間佐敷城を守りきった。

その後も佐敷城の増改築は続けられたが、1615年(元和元年)に一国一城令が布告され、佐敷城は石垣を崩されて廃城となった。

二ノ丸から本丸への虎口を見たところ。

本丸から西方を見たところ。眺望がよく、遠くの海まで見える、さすが国境警備の城だ。

本丸から二の丸虎口を見る。

追手門跡。

天下泰平瓦出土地点。

発掘調査で現れた慶長の頃の石積みと保存整備による石積み。

桐門の鬼瓦出土地点。

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佐敷城へのアクセス、行き方歩き方

熊本県芦北町大字佐敷49-1
0966-87-1171 芦北町教育委員会生涯学習課

肥薩おれんじ鉄道「佐敷駅」~徒歩20分または車約5分