東林院は享禄4年(1531年)、室町幕府の最後の管領 ・ 細川氏綱(1514年-1564年)が、養父・細川高国(三友院殿)の菩提を弔うために建立した、「三友院」が起源。
上京清蔵口の細川家邸宅(現在の京都市上京区)内にあった。
咲きそろったアジサイが出迎えてくれました。
門を入ると今度はかわいいお地蔵さんがお出迎えです。
6月15日から30日まで「沙羅の花を愛でる会」で特別公開され、お抹茶と精進料理が賞味できる。ふだんは非公開。
拝観はお抹茶付き1,600円、あるいはお抹茶と精進料理付き5,950円のどちらかになります。
お抹茶と沙羅の花の生菓子が運ばれてきます。
お菓子といえば、すべてお菓子でできた、「沙羅の庭」がかざってありました。
これは竹炭かな、風情があります。
苔の上に落ちる沙羅双樹の花。緑と白のコントラストがきれいです。
沙羅双樹の花は、朝咲いて夕べには散ります。
その散りかたは、花びらを散らさず、花が地面にポトンと落ちると言う、いさぎよい散り方をします。
そこで平家物語では世の無常を象徴する花として登場しています。
~『平家物語』冒頭部分~
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響き有り。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を顕す。奢れる人も久しからず、只春の夜の夢の如し。猛き者も終には亡ぬ、偏に風の前の塵に同じ。
幹高は30mにも達する。春に白い花を咲かせ、ジャスミンにも似た香りを放つ。
沙羅双樹は、寒さに弱く、日本で育てることはできません。
では、平家物語の一節に読まれている沙羅双樹とは何の木のことなのでしょう。
実は、沙羅双樹の代用として、日本では夏椿が植えられていました。
どうして夏椿が代用とされたかという理由には、1日しか花を咲かせない性質に人生の儚さが感じられるからや、葉っぱが沙羅双樹と似ているからなど、諸説あります。
一方タイやミャンマー、スリランカといった小乗仏教を信仰する国では、沙羅双樹は「ホウガンノキ」であるとされています。
ホウガンノキとは、サガリバナ科・ホウガンノキ属に分類される常緑高木で、丸い砲丸のような実を付けることから名付けられました。
どうしてホウガンノキが沙羅双樹とされているか、詳しいことはわかっていません。
中庭にある珍しい「飛龍の宿木(やどりぎ)」、推定樹齢300年の槇に昭和四十一年(1966)鳥によって運ばれた黒松の種子が自生したもの。
真っ直ぐに生長する槇が龍の角を、水平に幹を伸ばす松がその胴体を思わせ、「飛龍の宿木」と名付けられた。
屋根の上には住職手作りの沙羅の瓦が。
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東林院へのアクセス、行き方歩き方
京都市右京区花園妙心寺町59
075-463-1334
市バス妙心寺前下車 徒歩6分
JR山陰線花園駅下車 徒歩8分
市バス妙心寺北門前下車徒歩10分
京福電車妙心寺駅下車 徒歩12分