大覚寺に隣接している大沢池、中国の洞庭糊になぞらえて「庭糊」とも呼ばれている。
心経宝塔を望む景観は大沢の池の定番スポット。
宝塔内部には、秘鍵大師の尊像が安置されています。
本堂(五大堂)の観月台、大沢池は、観月の名所。
この時期柳の緑とさくらの白がいいコントラスト。
アップで寄ってみる。
梅林を見やりながら名古曽の滝跡へ向かう。
胴ぶ吹きのさくらがかわいい。
椿と桜と竹。
名古曽の滝跡
離宮嵯峨院の滝殿庭園内に設けられていたもの。
今昔物語では、百済川成が作庭したと書かれています。
「瀧の音は 絶えて久しくなりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ」
作者は、藤原公任(ふじわらのきんとう。966~1041)。
滝は枯れて、その音はもう聞こえないけれど、 その名声だけは今だに、人々の間で語り継がれているのだよ。
菊ヶ島と庭湖石
左の小さい島が菊ヶ島。
その右隣りに庭湖石がある。
庭湖石は、巨勢金岡が配置したとされている。
巨勢金岡は、平安前期の宮廷画家。
花を惜しむこころは
いった何なのだろう
いくつ齢をかさねたら
心はしずまり
ひとり酒汲む静寂に
住むことができるのか
今日も嵯峨御所から
花信が舞ひこんできた
※ 花信・・花が咲いたという知らせ。
詩人・臼井喜之介の歌が刻まれています。
4月になって桜が散り始めた頃、大覚寺から直指庵へと散歩して、縁側にでもゆったり寝そべり独り酒でも呑みたいものだ。
散る花を惜しむ心やとどまりてまた来む春の種(たね)になるべき
西行散る花を惜しむ…
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