同神社の流鏑馬は飛鳥時代の伝統を受け継ぐとされている。
明治時代に一時途絶えたが、昭和48年(1973)に復活。
流鏑馬神事保存会が弓馬術小笠原流の協力を得て、葵祭の前儀として毎年5月3日に催している。
糺の森は新緑が美しい。
古馬場では流鏑馬神事の準備がすっかり整っている。
13時から神事が始まり、馬が走るのは2時を過ぎるだろう。
馬場の長さは約350m。その間に100m間隔で3ヶ所に的が設置してあります。
現場には10時過ぎに到着したが12時から発売される予定の有料席の販売所にはすでに100mばかりの長い行列ができている。
やむなく1の的と2の間との中間で待ち構えることとした。
馬が走る前に、馬場馴らし。
先導の馬車には御者として女性の方が、射手の控えとして男性の方が参加されていました。
この下鴨神社の流鏑馬は公家装束(束帯)を着用して行われる、他では見ることのできない下鴨神社だけのもの。
『続日本記』には「文武天皇二年(698年)賀茂祭の日に民衆を集めて騎射を禁ず」とあり、また鳥羽上皇が糺の森の馬場において流鏑馬をご覧になったことが「中右記」にあります。
明治2年の(1869年)東京遷都祈願行幸以降中断していましたが、昭和48年下鴨神社式年遷宮の記念行事として復活し、公卿の流鏑馬の保存を図るため裏千家家元千宗室氏(現 ・ 千玄室氏)を会長として「糺の森流鏑馬保存会」が結成され、毎年行なわれています。
各所役が所定の位置に着くと、馬場元役は軍扇を掲げる。
馬場末役は、同様に軍扇をかざしてこれに応える。
扇が返れば、走ってよいの合図。
しかし想定外のことが起こってしまった。
なんと、有料観覧席の連中がスタートと同時にほとんど立ち上がるではないか。
有料観覧席の人は立ち上がらないでと放送されても効き目なし。
これでは撮影が続けられない。
4時間立ち尽くしてこれか!!
怒りが込み上げてくる。
気を取り直し、目の前を疾駆する馬を相手に流し撮りの練習だ。
日ごろ流し撮りをすることは全く無く技術的にはずぶの素人。
せめて練習ぐらいしておけばよかった。
騎射が終わると、一、二、三の射手は、馬場殿の前で騎乗のまま、片鐙をして神禄を長官代(近衛府大将)より賜る。
賀茂祭騎射の神禄は、桂に布の襷が掛けてあり、射手は、これを受け肩に掛けて馬上拝舞(はいぶ)を行い、馬場元へと帰る。一の射手は白色、二の射手は赤色、三の射手は濃色(こきいろ、紺色)の襷を賜る。
ま、初めての現場ではこんなものか、いろいろと情報を仕込んだので次回の撮影に生かそう。
下鴨神社へのアクセス行き方歩き方
住所:京都市左京区 下鴨泉川町59
電話:075-781-0010
FAX:075-781-4722
京阪電鉄「出町柳」駅下車、徒歩10分 地下鉄「今出川」駅下車、徒歩15分 市バス205「下鴨神社前」