宮山古墳 橿原考古学博物館

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宮山古墳(葛城襲津彦の墓とされている、全長238m・5世紀中)の埴輪群。


宮山古墳の埴輪。

室宮山古墳の実際の被葬者は明らかでないが、一説として武内宿禰(たけしうちのすくね/たけうちのすくね)の墓に比定する説が知られる。

中世の『帝王編年記』仁徳天皇78年条の記す一説では、武内宿禰は大和国葛下郡で薨じ死所は「室破賀墓」であるとしており、同記の編纂当時(南北朝時代頃)には本古墳に関して武内宿禰被葬者説が存在したことが知られる。

ただし、この武内宿禰は7世紀頃の創出と見られる史実性の薄い人物になる。

別説として近年では、被葬者を葛城襲津彦(かずらきのそつひこ)に比定する説が有力視される。

この襲津彦は『古事記』で武内宿禰の子に位置づけられる人物で、記紀以前の『百済記』にも類似名称の記載があることから、4世紀末から5世紀前半頃の実在性が有力視される。

襲津彦の活動時期は本古墳の築造時期とも一致し、また朝鮮半島に派遣されたという襲津彦の人物像は北石室出土の船形陶質土器とも関連づけられるが、本古墳を襲津彦の墓とする明確な根拠は知られていない。

また葛城襲津彦に比定する場合でも、記紀の記す襲津彦の人物像にはモデル人物が複数存在する可能性があるため、本古墳の被葬者と一対一に対応するものではない。

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