お水送りの寺 若狭神宮寺

北陸

若狭神宮寺は福井県小浜市にある天台宗の寺院。

山号は霊応山、本尊は薬師如来坐像。東大寺二月堂への『お水送り』が行われる寺。

まずお水送りの神事の行われる鵜の瀬を訪れる。

名水百選(環境庁認定)に選ばれている鵜の瀬は、毎年3月2日に奈良東大寺二月堂への「お水送り」の送水神事が行われる所。

お水送りの送水神事は、神宮寺から山伏姿の行者や白装束の僧侶らを先頭に3,000人程の松明行列が、ほら貝の音とともに2km上流の鵜の瀬へ向かい、河原で護摩が焚かれた後、白装束の住職が祝詞を読み上げ、竹筒からお香水(こうずい)を遠敷川へ注ぎます。

このお香水は10日かけて東大寺・二月堂の「若狭井」に届くといわれ、奈良のお水取りは3月12日に行われます。

毎年3月2日に行われる、奈良・東大寺二月堂への「お水送り」神事が有名な古刹。

室町時代建立の本堂(国指定重要文化財)は、神体山を借景に、若狭随一といわれる華麗な姿です。

元正天皇の勅願により奈良時代は和銅7年(714年)、若狭国一の宮(若狭彦神社)の神願寺として泰澄大師の弟子沙門滑元による開創されたと伝わる。

鎌倉時代初期に寺号を若狭彦神社別当寺神宮寺と改めた。

本堂(重要文化財)は室町時代に朝倉義景の寄進により再建された。

七堂伽藍二十五坊を有していた時代もあったが、豊臣秀吉の時代に寺領没収に遭い、さらに明治時代初頭の廃仏毀釈により衰退した。

神事が行われることからもわかるように、神仏習合の寺院であり、参拝者は柏手を打つ非常に珍しい寺院です。

住職によると、本堂内で二拍一礼でお参りするのは、この寺だけとのこと。
本堂入口には”しめ縄”が張ってある。

向こうは茶室、萱葺き屋根、6畳茶室・囲炉裏のある8畳間。

椎(スダジイの木)天然記念物・樹齢推定500年、幹周り6.4m 高さ18m。

閼伽井戸、ここの水を上流2kmの鵜之瀬に流す、10日間で東大寺の若狭井に到達する。

お水送りの伝説:

その昔、奈良で神様の会合があった時、若狭の神様である遠敷明神は釣りをしていて遅れてしまい、そのお詫びとして、本尊に供えるお香水を送る約束をしました。

すると、奈良東大寺の二月堂の下から、白と黒の鵜が飛び立ち、きれいな水が湧き出したということです。
その井戸は「若狭井」と名付けられています。

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若狭神宮寺へのアクセス、行き方歩き方

福井県小浜市神宮寺30-4
TEL.0770-56-1911

JR東小浜駅から徒歩30分

舞鶴若狭自動車道 小浜ICから車で12分
北陸自動車道 敦賀ICから車で60分