「粟田御所」と呼ばれた青蓮院門跡

京都府

青蓮院は、三千院(梶井門跡)、妙法院と共に、天台宗の三門跡寺院とされる。
江戸時代に御所の火災により仮御所となったことがあり、「粟田御所」と称される。

門跡寺院らしい建物や庭園は王朝文化の遺構とされ、また「旧仮御所」として国の史跡に指定されている。
また衰微期の本願寺が末寺として属し、後に本願寺の興隆に尽くした蓮如もここで得度を受けている。

巨大な楠(くすのき)5本(京都市登録天然記念物)
築地の上に4本、境内の庭園に1本が生育している。

幹から大枝を伸ばして、クスノキに特徴的な半球形のこんもりした樹冠をしている。
樹齢は約800年で、樹高は最大のもので約26m。
親鸞聖人の御手植ともいわれる。

長屋門
拝観入口の手前右手に建つ門で、宸殿西方の四脚門と同様、明正天皇の中和門院の旧殿の門を移築したもの。

「薬医門」と大楠。
楠は12世紀末、親鸞上人の手植と伝えられるが、実際はそれより時代が下がる13世紀以降に植えられたものと思われるとのこと。
全部で五本あり、京都市の天然記念物指定を受けている。

参拝入口へ続く参道。

小御所近くにある「一文字手水鉢」は豊臣秀吉の奉納と伝えている。

相阿弥(そうあみ)の作と伝えられる龍心池を中心とする室町時代以来の庭園。

不動明王ニ童子像-「青不動」と通称される平安時代後期の仏画。

三尊石を中心にして西方浄土を表わそうとした庭。
見る人が心の中にある西方浄土を思って、この庭を観てくださいと立て札がありました。

小御所
本堂の北側に建つ入母屋造桟瓦葺きの建物。
天皇の仮御所として使用された建物を明治26年(1893年)の焼失後に復興したものである。

宸殿前に右近の橘、左近の桜を配するのは、御歴代尊儀の在ます所の意味である。

元三大師(がんざんだいし・良源)は第十八代天台座主(てんだいざす、天台宗の最高の位)として天台宗比叡山 中興の祖と崇められ、又「観音様の化身」として数多くの強い霊験を顕され、厄除けの「角大師」や「豆大師」として広く信仰されています。

さらには、全国の寺社仏閣で見られる「おみくじ」を日本で初めて考案されたのも、良源上人だと言われております。

宸殿
小御所の西側に建つ、寺内で最も大きな建物。
入母屋造、桟瓦葺きで、明治26年(1893年)の焼失後の復興である。
「宸」は皇帝の意で、有縁の天皇の位牌を祀る堂である。

宸殿は門跡寺院特有のもので、主要な法要はここで行う。
有縁の天皇及び歴代門主の御尊牌を祀る。
親鸞聖人が第三代門主慈圓により得度をした場所でもあり、「お得度の間」ともいう。

宸殿の先、大玄関です。
孝明天皇の駕籠 奥の島津の紋所も気になります。

親鸞聖人童形像
大玄関の前に立っている
このあたりに、親鸞聖人が得度されたとき、馬をつないだといわれる古松があったといわれる。

小御所東側の池を中心とした庭園は室町時代、相阿弥の作と伝えられる。

その北方の「霧島の庭」(霧島つつじを植える)は小堀遠州の作と伝える。

江戸時代の天明八年(1788年)に、天明の大火によって御所が炎上しました時に、後桜町上皇は青蓮院を仮御所としてご避難されました。
好文亭は、その際、上皇が御学問所としてお使いになった由緒正しき建築物であります。

日吉社へ向かう道は美しい竹林の道です。

青蓮院境内の日吉社は一段高い山の上にある。

木々の間の細い坂を登り振り返れば東山一帯が眺められる。

青蓮院旧仮御所の石碑
1788年(皇紀2448)天明8年。
天明の大火により御所が炎上し、青蓮院が後桜町上皇の仮御所となる。

明治天皇も度々訪れられた。
仮御所となったことにより史蹟とされ、「青蓮院旧仮御所」として国の史跡に指定されている。
1933年(皇紀2593)昭和8年に石碑が建立される。

植髪堂
境内北方、拝観入口の左方に離れて建つ。
3代門主慈円について得度した親鸞の剃髪が奉られているといわれる。
1759年に建立され、1880年現在地に移転。

植髪堂北側には親鸞の遺髪塔。

療病院
1872年(皇紀2532)明治5年11月青連院内に仮療病院が設けられ、患者の治療を行いながら医学生の教育が行われた。

1880年(皇紀2540)明治13年7月療病院が、上京区河原町通広小路上ル梶井町に移転する。
その後、京都府立医科大学となる。

粟田口から東山トレイルを5分程のぼると、「尊勝院(そんしょういん)」という小さなお堂があります。
尊勝院は、青蓮院の北東に位置し、同じく青蓮院の飛地境内である将軍塚へ向かう中腹にある天台宗のお寺です。

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青蓮院門跡へのアクセス、行き方歩き方

住所:東山区粟田口三条坊町69-1
電話:075-561-2345
FAX:075-561-0383

地下鉄東西線 東山駅下車 徒歩約5分
市バス 神宮道 徒歩約3分