象(きさ)の小川と桜木神社

奈良県
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宮滝遺跡から吉野川を渡り、御船山(みふねやま)と象山(きさやま)の間の山道を小川 に添って歩く、涼しげな小川のせせらぎを耳にしながら、木製の木末橋(こぬれはし)を渡ると、拝殿と杉の大木が目に入ってくる。

天武天皇がまだ大海人皇子といわれていたころ、天智天皇の近江の都を去って吉野に身を隠しましたが、あるとき天皇の子、大友皇子の兵に攻められ、かたわらの大きな桜の木に身をひそめて、危うく難を逃れたいう伝説があります。

のち大海人皇子は勝利を得て(壬申の乱・六七二)明日香の浄見原に都を定めて、天武天皇となられたのです。
 
このあと吉野の宮(宮滝)に行幸されると、篤くこの宮を敬われ、天皇なきあとは、ゆかり深い桜木神社へお祀りしたと伝えられています。

大海人皇子は天皇の前で吉野に行って仏道の修行をしたいと願い出た。
天皇はこれを許したので、すぐに都を出てこの日のうちに吉野に向かうこととなった。

蘇我赤兄臣、中臣金連、蘇我果安臣たちが菟道(うじ)まで見送った。
別れ際、舎人たちは大海人皇子の吉野行きを「翼をつけた虎を野に放したようなものだ」と言った。

拝殿脇に立つ「御神木大杉」。樹齢約700~800年、高さ35~40mと、堂々とした巨木。

御神木大杉を見上げたところ。高さ40m近いというのですから、見事なもの。

み吉野の象山(きさやま)の際(ま)の木末(こぬれ)にはここだもさわく鳥の声かも

巻六(九二四)
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み吉野の象山のあたりの小梢には多くのさえずり合う鳥の声が聞こえるよ
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この歌は山部宿禰赤人(やまのべのすくねあかひと)が天皇の吉野行幸時に詠んだ歌で、先の巻六(九二三)の長歌に付けられた反歌のうちのひとつ。
「象山(きさやま)」は吉野川対岸の山。
そんな「み吉野の象山のあたりの小梢には多くのさえずり合う鳥の声が聞こえるよ」と、鳥の声も豊かな吉野の風光明媚な美しさを讃えています。

大君(おほきみ)は、神にしませば、天雲の、雷(いかづち)の上に、廬(いほ)りせるかも

大君(おほきみ)は神でいらっしるので、雷(いかづち)の上に仮宮をお作りになっていらっしゃる。

柿本人麻呂

この時期から天武天皇は神と呼ばれるようになった。

よき人のよしとよく見てよしと言ひし吉野よく見よよき人よく見つ

巻一(二十七)
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昔のりっぱな人が、よき所としてよく見て「よし(の)」と名付けたこの吉野。りっぱな人である君たちもこの吉野をよく見るがいい。昔のりっぱな人もよく見たことだよ。
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この歌は天武天皇の作だといわれています。
歌が詠まれた場所は現在の奈良県吉野町宮滝のあたりにあった吉野宮でしょうか。
このとき天武天皇は自分の子や縁者である6人の皇子たちを集め、みなが結束する事を盟約させたといわれています。

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桜木神社へのアクセス、行き方歩き方

奈良県吉野郡吉野町喜佐谷字トチサ423

近鉄吉野線「大和上市」駅より 湯盛温泉行きバスで「宮滝」下車 徒歩15分