地吹雪舞う晩秋の大正池界隈

上高地
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今回は上高地で霧氷を撮影すべく訪れたが・・・・・
明日から閉山というギリギリの上高地、春まで眠りにつく上高地の様子を2回に分けてお伝えします。

宿泊している大正池ホテル。

大正池ホテル脇の湖畔には土砂によってできた押し出しが広がっています。
これは大正池左岸側の沢の一つである「下千丈沢」から流出してきた土砂によって造られた岩屑地帯です。

比較的小さな小石で構成されていて歩きやすいのと、傾斜が少なく、その上大正池の絶景を眺めることができるので、多くの観光客が集まっている場所ですが、この日は無人でした。

早速、大正池ホテル脇の湖畔の土砂によってできた押し出しで撮影を始める。
狙いは夕焼けの焼岳。

大正池は1915(大正4)年6月6日の午前に突然あらわれた池です。
焼岳が大噴火をおこし、その際に噴出した多量の泥流により梓川がせき止められてできました。

水没した林は幻想的な立ち枯れとなり、神秘の景観をもたらしています。
大正池はできた当時、梓湖と呼ばれたこともありますが、大正年間にできたことから今の名称が定着しました。

穂高連峰はガスに包まれて姿を見せず。

現在の大正池は、標高1490メートル、深さ3.9メートル、周囲2.4キロメートル余。
焼岳の噴火でできた当初の湖面積は3.9平方キロメートルもあったといいます。

これは現在の2倍以上の大きさで、水面上の立ち枯れの木々は、昭和初期には2000数百本を数えたと伝わります。

焼岳も雲に覆われて太陽の姿は見えず。

池にある立ち枯れの木々の景観は、1928年に「上高地」が史蹟名勝天然紀念物保存法による「名勝及ビ天然紀念物」に指定される際の理由の一つとなったそうです。
しかし、少しづつ倒れて、今は数がめっきり少なくなった。

暮れゆく大正池、木々の間から焼岳を。

中千丈沢の押し出しから大正池を望む。

もう一度大正ホテル脇に戻り穂高連峰方面を狙う、静かな湖面、マガモの姿も見えず。

上高地では、どこにいても風景の中心にあるのが、穂高連峰です。
北アルプスの数ある高峰の中でもとりわけ岳人の人気を集めている山で、山頂部には難易度の様々な多くの登山道が通っています。

最高峰・奥穂高岳は、標高3190メートルあり日本第3位。(ちなみに2位は北岳)上高地とは1700メートルもの高度差があります。

山頂周辺には、氷河の存在したことを示す、すり鉢上の地形(カール。圏谷)が見られます。                                    
梓川縁の道標説明文より

焼岳も紅く燃える様子もない。

穂高連峰に架かった雲も宵の濃さを増してゆく。

翌朝は吹雪です。
ホテルのロビーで日の出時刻まで待機して湖岸に出たが撮影どころでない。

カメラのレンズに雪が積もり、ご覧のありさまで霧氷撮影どころの話ではなくなった。

すっかり雪化粧して吹雪の舞う湖岸でカメラを懐に隠しながら撮影を始める。

時折りこのような地吹雪が襲う、風に背中を向け、吹雪がおさまるのを待つ。

吹雪の合間に撮影です。
この状態でも画像には映っていないが、結構吹雪いています。

右上のホテルの屋根を見てください、このくらい吹雪いています。

対岸の自然林まで約100メートル。
地表は雪で覆われています。

穂高連峰の姿は見えません。
まるで水墨画の世界を見ているようです。

振返って大正池ホテルの方を見やる、木々には吹雪で吹き付けられた雪が着いているのがわかる。

遊歩道を少し歩いてみます。

昨日ここから暮れゆく焼岳の姿を見ましたが、今朝は様変わりして雪化粧です。

木道もすっかり雪に覆われています、しかし、雪の深さがそこそこあり、ほとんど滑りません。

倒木の姿が寒さを誘う。

中千丈沢の押し出しから大正池を望む。
ゆうべはここから焼岳が見えたのに。

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