シャクナゲが見頃 女人高野 室生寺

奈良県

室生寺(むろうじ)は、奈良県宇陀市にある真言宗室生寺派大本山の寺院。

平安時代前期の建築や仏像を伝え、境内はシャクナゲの名所としても知られる。
女人禁制だった高野山に対し、女性の参詣が許されていたことから「女人高野」の別名がある。

この別名も江戸時代以降のもの。

室生寺の創建については、役小角(役行者)の草創、空海の再興とする伝えもあるが、これらは後世の付託。

室生川に架かる朱塗りの太鼓橋を渡ると、正面が本坊で、右方にしばらく行くと仁王門(近代の再建)がある。

仁王門をくぐったところにあるバン字池のほとりにクリンソウが見せれる。

クリンソウはサクラソウ科サクラソウ属。

花は花茎を中心に円状につき、それが数段に重なる姿が仏閣の屋根にある「九輪」に似ていることから名前の由来となっている。

花の色は濃い紅紫色(径2-2.5cm)が普通だが、ときにピンクや白、絞り咲きなどの変種も見られる。

室生寺は山岳寺院、最初に現れるのが鎧坂。

モリアオガエルのコロコロと鳴く声を聴きながら登ります。

鎧のさねが重なったように見えるところから名付けられたという、自然石が配された急な「鎧坂」を上った先に最初に出会うのが金堂。

シャクナゲの時期でとてもきれいです。

金堂、金堂諸仏 国宝 釈迦如来像・十一面観音像の特別拝観が行われている。

杮葺(こけらぶき)の屋根の質感が、まわりの木々の緑とよくマッチしています。

新緑とシャクナゲのコラボ。

シャクナゲの花言葉には以下の4つがあります。

・威厳
・警戒
・危険
・荘厳

とてもきれいな花なのに、花言葉を知ると結構怖いですね!

低木のハナズオウの紅色が彩りを添えてくれています。

本堂(灌頂堂)と五重塔。

山寺で、本堂前にこういう形で池が配されているのも珍しい。

この池の水面に映ったお堂とシャクナゲがまた素晴らしい 。

本堂(灌頂堂)、入母屋造、檜皮葺き。桁行5間、梁間5間。
室生寺の密教化が進んでいた鎌倉時代後期、延慶元年(1308年)の建立。

五重塔、登り口のハナズオウの紅色がきれいです。

ハナズオウ(花蘇芳、Cercis chinensis)は中国原産のマメ科ジャケツイバラ亜科の落葉低木で、春に咲く花が美しいためよく栽培される。

蘇芳花(スオウバナ)とも呼ぶ。

五重塔

800年頃の建立で、木部を朱塗りとする。

屋外にある木造五重塔としては、法隆寺塔に次ぎわが国で2番目に古く、国宝・重要文化財指定の木造五重塔で屋外にあるものとしては日本最小である。

高さは16メートル強、初重は1辺の長さ2.5メートルの小型の塔で、高さは興福寺五重塔の3分の1ほどである。

五重塔の相輪 通常の塔にみられる水煙(すいえん)の代わりに傘蓋がある。

通常の五重塔は、初重から1番上の5重目へ向けて屋根の出が逓減(次第に小さくなる)されるが、この塔は屋根の逓減率が低く、1重目と5重目の屋根の大きさがあまり変わらない。

五重塔は、1998年9月22日、台風7号の強風でそばの杉(高さ約50メートル)が倒れた際に屋根を直撃、西北側の各重部の屋根・軒が折れて垂れ下がる大被害を受けた。

しかし、心柱を含め、塔の根幹部は損傷せずに済み、復旧工事を1999年から2000年にかけ行った。

修理に際し奈良文化財研究所により、当初材を年輪年代測定法で調査したところ、794年頃に伐採されたものであることが判明した。
このことからも塔の建立年代を800年頃とする従来の定説が裏付けられた。

杮葺の屋根の質感とシャクナゲのコラボレーションが美しい。

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