南禅寺の三門は別名「天下竜門」とも呼ばれ、上層の楼を五鳳楼と呼び、日本三大門の一つに数えられます。
三大門の残り2つの門は、知恩院と久遠寺(山梨県)。
五間三戸(正面柱間が5間で、うち中央3間が出入口)の二重門(2階建ての門)。
藤堂高虎が大坂夏の陣で戦死した一門の武士たちの冥福を祈るため寄進したもの。
風雨にさらされた柱が古さを語る。
歌舞伎の『楼門五三桐』(さんもん ごさんのきり)の二幕目返しで石川五右衛門が「絶景かな絶景かな……」という名科白を廻す「南禅寺山門」がこれ。
ただし実際の三門は五右衛門の死後30年以上経った寛永5年(1628年)の建築。
山門楼上内陣の正面には仏師左京等の手になる宝冠釈迦座像を本尊とし、その脇士に月蓋長者、善財童士、左右に十六羅僕を配置し、本光国師、徳川家康、藤堂高虎の像と一門の重臣の位牌が安置されています。また天井の鳳凰、天人の極彩色の図は狩野探幽、土佐徳悦の筆とされている。
しかし、楼上は撮影禁止につき画像でお見せできません。
三門とは、仏道修行で悟りに至る為に透過しなければならない三つの関門を表す、空、無相、無作の三解脱門を略した呼称です。
山門とも書き表され、寺院を代表する正門であり、禅宗七堂伽藍(山門、仏殿、法堂、僧堂、庫裏、東司、浴室)の中の一つです。
こちらは、楼上の東側から見下ろした法堂へと続く眺望。
さらに目線を下から上に向けていくと、南禅寺境内はもちろん京都市内を一望でき、四季折々の素敵な景色に巡りあうことができます。
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