大坂城の三の丸に位置する玉造稲荷神社


社伝によれば垂仁天皇18年(紀元前12年)に天皇によって創建され、当時は比売社と称していた。

蘇我氏と物部氏の戦いの際、蘇我氏方の聖徳太子がこの地、玉作岡に布陣して戦勝を祈願し、戦勝後当地に観音堂を建てたという伝承がある。

古代、付近一帯は「玉作岡」と呼ばれ、勾玉などをつくる玉作部が居住しており、それが現在の玉造の名の起こりとなった。

社地は元々は急崖に面していたため、少しでも平坦化するために、寛政元年(1789年)、東横堀川の浚渫で出た土砂を町人らが運び込む「砂持」が行われた。

豊臣・徳川時代を通して大坂城の鎮守とされ、豊津稲荷社と称した。
江戸時代には伊勢参りの出発点とされた。

豊臣大坂城の三の丸に位置し、その鎮守社として豊臣家から篤い崇敬を受けた。

戦国時代の天正4年(1576年)の戦火で荒廃してしまっていたが、慶長8年(1603年)に豊臣秀頼により社殿や高殿(舞台)が再建された。

しかし、慶長20年(1615年)の大坂夏の陣で社殿は再び焼失した。

画像は秀頼像。

大阪城内にある玉造稲荷神社は、「大坂の陣」の最終決戦(夏の陣)で戦場となり、焼き払われたため、当時の建物は残っていません。

唯一、秀頼が奉納した鳥居(1603年に制作)があるのですが、阪神・淡路大震災で倒壊。
神社の敷地の隅に、鳥居の上部が移設されています。

胞衣塚大明神 – 祭神:豊臣秀頼の胞衣。

当初は大坂城三の丸に当たる現在地に胞衣が埋められ、その後は豊臣家を慕う当地の人々により密かに祀られていた。

1945年(昭和20年)、戦災により焼失し、寺山町(現 上町一丁目)、東阪町(現 玉造一丁目)に遷座していた。

1983年(昭和58年)、大坂築城400年を記念して元の鎮座地に遷座された。
子供の夜泣きに霊験ありとされる。

千利休(せんのりきゅう)も愛用した名水
 
豊臣時代の茶人・千利休は玉造・祢宜町(ねぎまち)に屋敷を構えた。

神社の南西である。この一帯は玉造清水と呼ばれる良質の水が得られ、利休が茶の湯に愛用した。
清水谷の地名は今も天王寺区に残っている。

当神社でも利休が生駒山を眺め茶会を催したと伝わり、利休ゆかりの地・玉造として、昭和52年(一九七七)に大阪青年会議所の音頭で「千利休居士顕彰碑」が建立された。

玉造に屋敷を構えた武家・町人

前田利家・前田幸長・宇喜多秀家・島津家久・鍋島勝茂・明石守重・・・(岡山町)
細川忠興・・・(越中町)、浅野長政・小出吉英・古田重然(織部)・千利休・・・(玉造町)
増田長盛・・・(仁右衛門町)、浅野幸長・浅野長晟・・・(紀伊国町)
前波半入(または青木半入)・・・(半入町)、小出吉親・・・(元伊勢町)
曽呂利新左衛門・・・(八尾町)

「近松門左衛門」の文学碑

仰向く顔に当る日を
神かざしの玉造
稲荷の宮居ここもまた
伊勢の内外の内平野町
「ひじりめん卯月の紅葉」より

あつき日に貫く汗の玉造
稲荷の宮に迷ふとの
闇は理(ことわり)御仏も
衆生のための親なれば
「曽根崎心中」より

小野小町歌碑

古代、上町台地の東側は海水の浸入する江湾地帯であった。
生駒金剛連山を見渡す景勝の地であり、平安時代に至っては大和川が流れ、その玉造江を小町が通った際詠んだ歌である。

湊入りの玉つくり江に こぐ舟の音こそたてね 君を恋ふれど  「新勅撰集」より

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