旧嵯峨御所 大本山 大覚寺

開基は嵯峨天皇で。嵯峨天皇の離宮を寺に改めた皇室ゆかりの寺院。
また、後宇多法皇がここで院政を行うなど、日本の政治史に深い関わりをもつ寺院である。
 
式台玄関には菊の御紋章付きの幔幕が飾られ、参拝者は左の入口から入場する。

大覚寺が「いけばな嵯峨御流発祥の地」となったのも、嵯峨天皇が大沢池の周りに自生していた美しい野菊(嵯峨菊)を手折って活けたことがはじまりとされています。

後宇多法皇御使用御輿と式台玄関を飾る狩野永徳筆と言われる襖絵。

正寝殿(重要文化財)

前庭には一面に白砂が敷き詰められ、右近の橘と左近の梅(左近の「桜」ではない)がある。

牡丹図 狩野山楽筆

勅使門

峨天皇の信任を得ていた空海が、離宮内に五大明王を安置する堂を建て、修法を行ったのが起源とされる。

嵯峨天皇が崩御してから30数年後の貞観18年(876年)、皇女の正子内親王(淳和天皇皇后)が離宮を寺に改めたのが大覚寺である。

淳和天皇の皇子(嵯峨天皇には孫にあたる)恒貞親王(恒寂(ごうじゃく)法親王、仁明天皇の廃太子)を開山(初代住職)とした。

鎌倉時代になると、亀山法皇や後宇多法皇が入寺し、ここで院政を行ったため嵯峨御所(さが ごしょ)とも呼ばれた。

なかでも、後宇多法皇は伽藍の整備に力を尽くしたため、「中興の祖」と称されている。亀山法皇・後宇多法皇の系統は当寺にちなんで「大覚寺統」と呼ばれ、後深草天皇の系統の「持明院統」と交代で帝位についた(両統迭立)。
この両系統が対立したことが、後の南北朝分裂につながったことはよく知られる。

狩野派の水墨淡彩画(重要文化財)

正寝殿・野兎図

ノーゼンカズラ、夏の暑さを思い出してしまう。

霊明殿 ‐ 総理大臣を務めた斎藤実が昭和3年(1928年)、東京の沼袋(現・中野区沼袋)に建てた日仏寺の本堂だったもの。

昭和33年(1958年)、当時大覚寺門跡であった草繋全宜(くさなぎぜんぎ)が移築した。
縁板まで含め総朱塗りとした建物で、阿弥陀如来を本尊とする。

村雨の廊下(むらさめのろうか)

諸堂を結ぶこの回廊は、縦の柱を雨、直角に折れ曲がっている回廊を稲光にたとえ、「村雨の廊下」と呼ばれる。
天井は刀や槍を振り上げられないように低く造られ、床は鴬張りとなっている。

庭湖ともいい日本最初の庭池で最も古い庭園といわれています。

池には天神島と菊ヶ島の二つの島と巨勢金岡が配置したといわれる庭湖石があります。
この二島一石の配置が嵯峨御流いけばなの基盤となっています。

遠くの山並みは東山連峰で正面の山は大文字山(如意ヶ岳)左手前の山は朝原山(遍照寺山)です。

この観月台からの仲秋の名月は有名で松尾芭蕉(ばしょう)の
 名月や池をめぐりて夜もすがら
と句にも詠まれています。

また左手奥には多宝塔や藤原公任が詠んだ
 滝の音は絶えて久しくなりぬれど
  名こそ流れてなほ聞こえけれ

の名古曽の滝の石組み跡があります。
 
また平安時代から鎌倉時代にかけての石仏(野仏)がみられ名勝に指定されています。

嵯峨天皇と空海の結びつきを強く感じる大覚寺を拝観していて、司馬遼太郎著の「空海の風景」の最後のくだりを思いだした。

「かれが多能であればあるほど、さらにその中国的教養が比類ないものであればあるほどに、ともに語るべき相手のいないことに淋しみを感じつづけたのではないかと思われる。

かれが長安に在った日々は、そうではなかった。

晩唐の文化は長安において爛熟しており、かれの自分の水準―知的好奇心をふくめて―に近いひとびとを仲間にもつことに不自由しなかったばかりか、むこうからかれの盛名をきいて交わり求めてくる者も多かった。

人生の悦楽のひとつは自分とおなじ知的水準のひとびとと交わりをもつことであるとすれば、帰国後の空海におけるこの面での淋しさは、あるいは当然なことであったかもしれない。」
と司馬さんはいう。

早くもハギの花が見られた、季節の移ろいは速い。

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大覚寺へのアクセス、行き方歩き方

京都府京都市右京区嵯峨大沢町4
075-871-0071

市バス・京都バス「大覚寺」下車 徒歩すぐ

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