醍醐寺の創建は貞観16年(874年)、空海の孫弟子にあたる理源大師聖宝が准胝観音並びに如意輪観音を笠取山頂上に迎えて開山、聖宝は同山頂付近を「醍醐山」と名付けた。
木造金剛力士立像(所在西大門)
もと本寺南大門にあった仁王像で、長承三年(1134)に大仏師勢増、仁僧によってつくられたことが醍醐雑事記などによってわかり、下って豊臣氏による再興事業の際に修理され、慶長十年(1605)に現在の西大門に移された。
忿怒形像(ふんぬぎようぞう)としては隠健な作風を示している。
数少ない平安後期の仁王像中、造像年次のわかるものは本像と京都峰定寺像(一一六三、重文)の二例のみで、本像はこの期の仁王像の一典型となる貴重な作例である。
醍醐寺の境内一帯に広がる森は総面積約300haで、東京ドーム150個分。
何とも壮大な敷地の森で、多くの木々の新緑を楽しむことができる。
五重塔は醍醐天皇を弔う為に951年に建てられたもの。
この五重塔は京都最古の木像建築物としても有名。
高さは38メートルもある。
金堂(国宝)
入母屋造本瓦葺き。正面7間、側面5間。平安時代後期建立。
豊臣秀吉の発願により紀州から移築したもので、慶長3年(1598年)から移築を開始し、秀吉没後の慶長5年(1600年)に落慶している。
不動堂、堂内には不動明王など5体の明王が安置されている。
役行者像も雨に濡れてきれいな質感。
真如三昧耶堂の涅槃像。
もとは朱雀天皇の御願により法華三昧堂として天暦3年(949)に創建されたが、文明2年(1470)に焼失。
現在の堂は平成9年(1997)に真如三昧耶堂として建立された。
山門、雨で観光客もほとんどなく、静かに散策できる。
七福神のひとつ、弁財天が祀られている弁天堂。
朱塗りの橋を渡ってお参りできる。
秋の紅葉の時期には、鮮やかな紅葉と朱塗りの弁天堂、橋が池に映し出されて紅葉の名所としてにぎわう。
池は360度ぐるっと周ることができる。
特に紅葉をきれいに見れるのが、池の北側、いまはモミジの青がとてもきれいです。
この醍醐寺は,秀吉の「醍醐の花見」が開催された寺としても知られている。
もっとも、醍醐寺は、もともと桜の名所であったわけではない。
秀吉が桜の見頃の数ヶ月前に気まぐれにこの地で花見がしたいと言い出しその僅か数ヶ月の期間に約700本の桜を移植し花見の会場にしたと言われている。
その際、花見のために建物も一緒に築造している。
現在、醍醐寺にある建物の多くはその時に造られたものであり三宝院唐門と表書院の2棟の国宝建造物もその際建てられたものと考えられている。
その秀吉は花見の宴を催したわずか数ヶ月後の8月にこの世を去ってしまう。
死期の近いことを知っての最後の「我が儘」だったのであろうか。
露と落ち 露と消えにしわが身かな なにわのことは夢のまたゆめ
お休み処 阿闍梨寮 寿庵
紅葉の名所・弁天堂の池のほとりに建つ食事処。
湯葉料理が楽しめる。人気は湯葉丼と桜麺のセット(1500円)。
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醍醐寺へのアクセス、行き方歩き方
京都市伏見区醍醐東大路町22
TEL075-571-0002
地下鉄東西線「醍醐」下車、徒歩20分
京阪バス「醍醐三宝院」下車、すぐ(上醍醐寺へは下車後徒歩約60分)