王朝人も歩いた「千代の古道(ふるみち)」を辿る

以前から気になっていた千代の古道(ふるみち)、仁和寺を訪れたついでに足を延ばしその一部を歩いてみた。

平安京ができる前から宇多野・嵯峨野へと通じた古道。都人たちがこの道を通ってお月見に出かけたともいわれ、観月の名勝地、大沢池を眺めながら、いにしえ人を偲んでみたい。

千代の古道とは、梅宮大社から広沢の池を経由して大覚寺にいたる道。

印空寺は印空上人が仁和寺門跡(仁和寺門跡は代々皇室)寛隆法親王より寺領を賜り元禄元年(1688)建立された。ゆえに「旧御室御所」とも言われる由縁でもあります。

山門脇に「旧御室御所茶所」「了海上人遺跡」の石標が立っています。

この辺りは植木屋さんの多いところで桜の季節には格好の散策路となる。

遍照山は昔、朝原山(ちょうはらやま/千代原山)とも呼ばれ山は円錐形で全山松樹に覆われ、山の中腹に寛朝僧正が座禅に用いた座禅石や天に昇ったという登天松があり広沢池に映る山容も素晴らしい。

湖畔にはお地蔵さんがひっそりと建つ。

広沢池観音石仏は観音島と称される小島にあり高さ1.6mの安山岩製で頭上に十一面の化仏(けぶつ)を表し、両脇に千手をもつ丸彫りの石仏で仏顔は稚気に富み微笑ましい。

観音島は、広沢池畔にあった遍照寺の観音堂に因んで名付けられた。
別名遍照寺池(へんしょうじのいけ)とも呼ばれる。

北嵯峨・・・一に上嵯峨ともいい、嵯峨町の北部一帯を称すが、広沢池を初め、大沢池、大覚寺、など名所古跡が多く風光明媚な山野と相俟って嵯峨を逍遥するには最も相応しい名所。

季節のいい時にゆっくりと歩きたい。