『みんぱく』で世界を覘く カナダ編

大阪府

北西海岸先住民とイヌイットは、カナダ先住民のなかでも対照的な環境に住み、歴史的な背景も大きく異なるが、芸術に関しては共通する点も少なくない。

ワシの頭つき首飾り
ロシア人は、ラッコの毛皮を求めて18世紀末にアラスカに到達し、アラスカや北西海岸の先住民と毛皮交易をおこなった。

紺色ビーズはロシアンビーズと呼ばれ、先住民に最も人気のある交易品だった。

カユーガ族の頭飾り

16世紀中葉、五大湖の南側ではカユーガ族、モホーク族、オナイダ族、オノンダーガ族、セネカ族の5部族が交戦状態にあった。
1550年に五大湖の北側のワイアンドット族(英語版)(ヒューロン族)に生まれたデガナウィダは成人してから、この戦いをやめさせ和平を説く旅に出た。

デガナウィダはあちこちで和平の呼びかけを行うなか、五大湖の東にあるモホーク族の村を訪れ、大戦士ハイアワサと会った。
ハイアワサは村でも強力な戦士であり、人食いでもあったが、戦いに虚しさを感じ、眠れない夜を過ごしていた。

ハイアワサは家族を集め、デガナウィダの話を聞くことにした。
デガナウィダはこう話し始めた。

「私は、天空の大精霊の酋長の良き知らせとともに来ました。
国同士の戦いは終わらなければなりません。
良き精霊は、人間たちが血を流し合うことを決して望んでいません。」

ひとりの男が、「しかし我々が戦わなければ近隣の部族に殺される。」と返すと、デガナウィダは「近隣の部族は、私の和平の呼びかけをすでに受け入れています」と答えた。

こうしてハイアワサの部族は彼の呼びかけを受け入れた。
デガナウィダは去りがけに、ハイアワサにオノンダーガ族の強力な戦士であるタドダホが強く和平に反対していることを伝え、オノンダーガの村のある東へ向かった。

そのあと、不思議なことにひと月の間にハイアワサの三人の娘が立て続けに死んでしまった。
悲しみにくれたハイアワサはひとりデガナウィダの後を追い、長い苦難の旅ののちに彼に会い、その悲しみを癒してもらううちに、和平の呼びかけに力を貸すと誓った。

伝説では、ハイアワサがオノンダーガ族の戦士タドダホの住む山の洞穴へ行くと、タドダホは恐ろしい顔と髪にヘビを絡ませた怪物のような男で、ハイアワサを驚かせた。
ハイアワサはタドダホの髪からヘビを櫛で梳きとってやり、部族を和平会議に参加させたという。

極北の衣裳(女性用)

極北の衣裳(男性用)

イヌイットの冬服は、アザラシやカリブーの毛皮でつくられており、世界でもっとも優れた防寒着です。
アノラックとよばれる外とうは、顔を出す部分と袖口以外にはすきまがなく、大きめにつくっているので、服と身体との間に暖かい空気の層ができ、これが保温のはたらきをしています。

現代に住む我々がお世話になっているアノラックはイヌイットの技術だったんだね。

まだまだ旅は続く。

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