サツキの美しい5月に詩仙堂を訪れた。
詩仙堂(しせんどう)は、江戸時代初期の文人石川丈山の山荘跡で国の史跡に指定されている。
現在は曹洞宗の寺院でもあり丈山寺という。
「小有洞」という門をくぐり、竹林の中の道を行くと、石段の上に「老梅関」という門があり、その先に詩仙堂の玄関がある。
玄関上は3階建の「嘯月楼」となっており、その右手 (西側) には瓦敷の仏間と六畳、八畳の座敷、左手には四畳半の「詩仙の間」、「読書の間」など多くの部屋がある。
このうち嘯月楼と詩仙の間の部分のみが丈山当時の建築で、他は後世の改築である。
庭のサツキは盛りを過ぎているが、ちょうど良い見頃だ。
「嘯月楼」を庭から見る。
庭に出て見るとサツキも丁度よい見頃を迎えている。
庭園造りの名手でもある丈山自身により設計された庭は四季折々に楽しむことができ、特に春 (5月下旬) のサツキと秋 (11月下旬) の紅葉が有名で観光客で賑わう。
詩仙堂は徳川家の家臣であった石川丈山が隠居のため造営した山荘である。
名前の由来は、中国の詩家36人の肖像を掲げた詩仙の間による。
詩仙は日本の三十六歌仙にならい林羅山の意見をもとめながら漢晋唐宋の各時代から選ばれた。
肖像は狩野探幽によって描かれ詩仙の間の四方の壁に掲げられている。
帰り道、民家の庭先にブラシの木を発見。
オーストラリア原産で、観賞用に栽培される。
5-6月頃に開花し、花弁は緑で小さくて目立たないが、赤(ときに白)の長い花糸が目立つ。
穂状花序をなし、花序全体がブラシのように見える。
花序の先から枝が伸びるという珍しい特徴を持つ。
詩仙堂へのアクセス、行き方歩き方
・住所:京都市左京区一乗寺門口町27
・TEL075-781-2954
叡山電鉄「一乗寺」駅下車 徒歩約10分
市バス・京都バス「一乗寺下り松町」下車 徒歩約8分