新緑が眩しい 瑞巌山圓光寺

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円光寺(えんこうじ)は、京都市左京区一乗寺にある臨済宗南禅寺派の寺院。
山号は瑞巌山(ずいがんさん)、開山は三要元佶(閑室)、開基(創立者)は徳川家康。

家康の命により慶長6年(1601年)に足利学校の第9代の学頭であった閑室を招き伏見に円光寺学校を建立したことに始まる。
その後、相国寺内に移りさらに寛文7年(1667年)に現在地に移された。

近年までは日本唯一の尼僧の禅修行道場だった。
尼僧の専門道場として歴史ある禅堂は、今は南禅寺の研修道場として使われています。
山門には「研修道場」の看板がかかっています。

さもありなん。

山門を入ると右に松並木、左に生垣が生い茂る。

入口の襖
光琳派の絵師が描いたらしい「四季草花図」。

十牛の庭の扁額がかかる。

臨済宗尼僧の修学道場だったからだろうか、境内には心和ますかわいらしい小坊主さんや紅葉が浮かべられた水琴窟の鉢がある。

十牛の庭
地泉回遊式庭園、人が悟りに至る10段階を明示的に表した「十牛図」という仏教画の十の牛を、十の石に見立て、悟りの境地を表す庭とされる

いねむり小坊主さん。

本堂から見る庭園は、新緑が眩しい。
秋には楓が色付きこの風景も一変するはず。

他の季節では初夏のツツジ、真夏のサルスベリも庭に映えて綺麗。

境内の墓地には、儒学者の中村惕斎(てきさい)と井伊直弼に仕えた密偵・村山たかの墓がある。
安政の大獄に関わった幕府のスパイ、村山たか女は、ここから300mほど南の金福寺で生涯を終えた。

サイド・オマールさんは南方特別留学生として戦前日本に来ておられました。
マレーシアの王子だったそうです。
現在の広島大学で学んでおられたのですが、1945・8・6広島で原爆に会われます。
外傷ややけどのなかったオマールさんは献身的に原爆被害者の世話に走り回っておられたそうです。

穏やかな優しい人柄で誰からも慕われる方だったとか。
帰国するため汽車で京都まで来て倒れ、京大病院に入院され亡くなられます。
京大で初めての原爆症患者だったといいます。

南禅寺の無縁仏墓地に埋葬されていた墓を圓光寺に移されたのは山端「平八茶屋」のご主人たちでした。
武者小路実篤の追悼文もあるこのイスラム式のこの墓は平和の大切さを語りかけてくれます。

その墓地の奥の高台に徳川家康を祀る「東照宮」がある。東照宮のある高台からは、市街・洛北一帯が望める。
家康の歯を埋めた墓もある。

洛北エリアでは最も古いと言われる栖龍池(せいりゅうち)があり、新緑や紅葉の名所として有名。

瑞雲閣
多くの寺宝が収められている。

円光寺学校では僧以外の入学も許可し、「孔子家語」(こうしけご)「貞観政要」(じょうかんせいよう、貞観参照)などの多数の書物を刊行した。
これらの書物は伏見版、あるいは円光寺版と呼ばれ、そのとき使用された木製の活字が保存されている。
その数は約5万個にのぼり日本最古の活字であり重要文化財となっている。

圓光寺へのアクセス、行き方歩き方

住所:京都府京都市左京区一乗寺小谷町13
TEL:圓光寺 075-781-8025
営業時間(拝観時間):9:00~16:30
休業日:なし
料金(拝観料・観覧料) :拝観400円
叡山電鉄一乗寺駅~徒歩15分
JR京都駅~京都市バス5系統で41分、バス停・一乗寺下り松町下車、徒歩10分

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