四天王寺庚申堂
四天王寺庚申堂は、大阪市天王寺区堀越町にある四天王寺の境外堂宇。
日本最初の庚申尊出現の地に本堂宇が所在。
本尊は青面金剛童子(秘仏)。
大宝元年(701年) 正月七日庚申の日、豪範僧都が疫病に苦しむ多くの人々を救わんと一心に天に祈ったところ、帝釈天の使者として童子が出現し、除災無病の霊験を示された。
「三猿堂」
本堂南向かいには“見ざる・聞かざる・言わざる”という三猿を祀る「三猿堂」がある。
豊臣秀頼再建と伝わる往時の建物は大阪大空襲によって焼失。
現在の庚申堂は1970年 (昭和45年) 、日本万国博覧会の際に全日本仏教会が休憩所として建造した「法輪閣」であり、閉会後に寄贈された。
現在までに伝わる庚申信仰とは、中国道教の説く「三尸説(さんしせつ)」をもとに、仏教、特に密教・神道・修験道・呪術的な医学や、日本の民間のさまざまな信仰(民間信仰)や習俗などが複雑に絡み合った複合信仰である。
青面金剛(しょうめんこんごう)は、日本仏教における信仰対象の1つ。
青面金剛明王とも呼ばれる。
夜叉神である。
道教では、人間の体内には三尸という3種類の悪い虫が棲み、人の睡眠中にその人の悪事をすべて天帝に報告に行くという。
そのため、三尸が活動するとされる庚申の日(60日に一度)の夜は、眠ってはならないとされ、庚申の日の夜は人々が集まって、徹夜で過ごすという「庚申待」の風習があった。
庚申待は平安貴族の間に始まり、近世に入ってからは、近隣の庚申講の人々が集まって夜通し酒宴を行うという風習が民間にも広まった。
三眼の憤怒相で四臂、それぞれの手に、三叉戟(三又になった矛のような法具)、棒、法輪、羂索(綱)を持ち、足下に二匹の邪鬼を踏まえ、両脇に二童子と四鬼神を伴う姿で現されるが、一般には、足元に邪鬼を踏みつけ、六臂(二・四・八臂の場合もある)で法輪・弓・矢・剣・錫杖・ショケラ(人間)を持つ忿怒相で描かれることが多い。
頭髪の間で蛇がとぐろを巻いていたり、手や足に巻き付いている場合もある。
また、どくろを首や胸に掛けた像も見られる。
彩色される時は、その名の通り青い肌に塗られる。
この青は、釈迦の前世に関係しているとされる。
アクセス
Osaka Metro谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」より徒歩5分
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