興福寺の門跡寺院である大乗院の寛治元年(1087年)創建と同時に築造された庭園は、12世紀における平重衡による南都焼討で被災し、興福寺別院である定禅院跡地に移築されたが、ここも15世紀中期の徳政一揆で荒廃したため、復興を目的に尋尊が銀閣寺庭園を作った善阿弥父子を招いて池泉回遊式庭園を改造させた。
以降、明治初頭まで南都随一の名園と称えられた。
西小池、南池。
同庭園は室町時代の徳政一揆で荒廃したが、その後門跡尋尊大僧正の依頼により、室町時代に活躍した作庭の名手善阿弥によって改造される。
将軍足利義政を始め公家たちがしばしば拝観に訪れた。
庭園の一部は修復工事の最中、聖ラファエル教会が遠望される。
名勝大乗院庭園文化館2階からの眺め。
奈良ホテル入り口。
岡の上から庭園を望む。
奈良ホテル、第二次世界大戦前には国営(鉄道院→鉄道省直営)の時代が長く、関西において国賓・皇族の宿泊する迎賓館に準ずる施設としての役割をになっていた。
このため「西の迎賓館」とも呼ばれる。今日でも著名人が多く宿泊し、皇族の奈良宿泊の際にはこのホテルが利用されることが専ら。
本館は寺社の多い奈良の景観に配慮し、屋根上に鴟尾を置き壁面を白い漆喰仕上げとした木造2階建て瓦葺き建築で、内装は桃山風の豪奢・華麗な意匠とドイツ風の重厚な意匠が混在する、和洋折衷様式となっている。
聖ラファエル教会、軽井沢の聖パウロカトリック教会と同じくA・レーモンドゆかりのレーモンド設計事務所の設計になる建物。
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奈良市高畑町1083-1
JR・近鉄奈良駅→奈良交通バスで天理駅・下山行き「奈良ホテル前」下車すぐ、
JR奈良駅→徒歩20分、 近鉄奈良駅→徒歩15分