萬徳寺は福井県小浜市にある高野山真言宗の寺院。
山号は延宝山、本尊は阿弥陀如来。天然記念物の大山モミジを借景とする名勝枯山水庭園で知られる。
名勝(国指定) 庭園(1952年3月25日指定)
延宝5年(1677年)に小浜藩主酒井氏の命により築造された面積約1500平方メートルの蓬莱式枯山水庭園。
山麓の斜面地を利用して斜面中段中央に高さ3mの真言密教における本尊石を配し、天然記念物である大山モミジを借景としている。
書院と庭園の間は白砂の広場で仕切られている。
中央は3mの本尊石
当山の前身は極楽寺といい、文永2年(1265年)の若狭惣田数帳に存在が記されている古刹。
室町時代は応安年間(1368年-1374年)に、安芸国円明寺の覚応法印が、極楽寺を天台宗から真言宗に改宗し、寺号も正照院と改めた。
戦国時代には若狭国を領した武田氏が当山を祈願所と定め、さらに天文13年(1544年)に領主武田信豊により若狭国唯一の駆込寺として公許されるなど隆盛したが、元亀年間に兵火を受けて衰退した。
その後、安土桃山時代は慶長7年(1602年)に寺号は萬徳寺と改められ、江戸時代は延宝5年(1677年)に小浜藩主酒井氏の命により音無川の岸から現在の山麓に寺地を移された。
門前にノーゼンカズラがあでやかに咲きほこていた。
少し赤みのかかった花。
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