わずか半年ながら、神戸の福原に遷都した平清盛。
清盛が描いた夢の跡をたどってみた。
今回は平清盛が兵庫津(神戸港)・大輪田の泊の築港に着手し経ヶ島を造るときに、工事の安全と将来の繁栄を祈願した兵庫七弁天の一つ和田神社。
元は蛭子の森と呼ばれた神域で、現在地より約800mの海岸にあった。
交通安全のご利益で進行され、和田宮ともいう。
ひときわ目を引く巨大な鳥居。
震災で倒壊後、1996(平成8)年に再建された。
市柿嶋姫大神
1173年(承安3年)、平清盛が兵庫津(神戸港)・大輪田の泊の築港に着手し経ヶ島を造るときに、工事の安全と将来の繁栄を祈願し安芸の宮島(広島県)から市柿嶋姫大神を勧請し7ヶ所に祀りました。
これが兵庫七弁天と呼ばれそのうちの一つが和田神社になります。
明治34年(1902年)、造船所の建設のため現在地に移転された。
「影向松」の伝説にちなみ、高倉稲荷神社の奥には白蛇を祀る巳塚がある。
巳さんは和田宮の神様のお使いです。
1680(延宝8)年に境内の松に姿を見せた白蛇は、和田明神の正体といわれた。
そのためこの松は「影向松」と名付けられて御神木とされた。
廻船問屋や漁師たちが奉納した石造りの鳥居や灯籠、碑が並ぶ。
よく見ると「海上安全」とくっきり刻まれたものもある。
境内に建つ与謝蕪村の歌碑。
「我帰る 路いく筋ぞ 春の艸」
埴輪
表情豊かで心を奪う赤褐色の美しい色を放つ埴輪。
その大半は巫女の埴輪に代表されるように人物埴輪で、本来の意味は神への貢物であり古代人の魂のよりどころとして誕生した。
宮比社
元々この神社には「宮比講」という崇敬会が組織されていた。
その象徴ともいうべきこの御社には古くより自らが信仰する神様を祀る習慣があり、たくさんの神様がお祀りされている。
阪神大震災で落下した関西一の大鳥居の扁額(へんがく)
秋葉神社 狛犬がいます
秋葉神社には火を司る神様が祀られています。
火の幸を恵み、悪い火を鎮め、災いを祓い除きます。
狛犬
和田神社に安置されている狛犬は少し変わっていて、狛犬の足には布が巻きつけられています。
というのも、この狛犬さんには「止める」信仰があり、「受験のすべり止め」「愛を止めておく」「家出人の足止め」「これ以上不幸にならないよう不幸を止める」などのご利益を授けてくれるといわれています。
ご祈願される方は、社務所でお祓いをした布を授かり、その布で狛犬さんの足をしっかり結んでください。
1854年に建立された石灯籠は、江戸後期の尾州廻船を知る重要な資料でしたが、阪神淡路大震災により倒壊。
平成8年石灯籠の基礎を利用して再建されたのがこの青銅製の灯籠。
和田神社へのアクセス、行き方歩き方
神戸市兵庫区和田宮通3丁目2-51
神戸市営地下鉄海岸線、JR和田岬線 和田岬駅 北へ徒歩2分
神戸市営バス3系統 和田岬バス停 西へ徒歩2分