国立民族学博物館は、世界各地の人々のくらしや固有の文化、社会情勢などを学習・体験できる博物館をもった研究所、その一部をのぞいてみよう。
チチャ(トウモロコシの醸造酒)の売り子。
左手にひょうたんの杯、右手にひしゃくをもつ。
甕(かめ)全体が甕から酒をくむ女性像になっている点がユニークである。
インカ文と名づけられた幾何学模様は、ペルーの古代文化を想起させる。
地域:チュルカナス ペルー
アラビアコーヒーにみるアラブ世界のおもてなし文化。
「寛容の象徴」という「アラビアコーヒー」が、ユネスコの人類の無形文化遺産になりました。
砂漠でベドウィン(アラブ遊牧民)のテントを見つけてあいさつに行くと、かならずコーヒーが出てきます。
現在のエジプトを代表するベリーダンサー、ダンダシュさんの衣装。
アレキサンドリアの芸能一家に生まれ、ダンサーとなる。
いつも午後4時に起床、夜になると仕事場にむかう。
一晩で3つの舞台をかけもちすることもある。
ブータン高地ではヤクを飼い、その乳、毛糞(ふん)、肉などを利用する。
夏のあいだ、ヒマラヤ山麓で放牧するときにはヤクの毛で織った黒いスパイダー・テントに泊まる。
乳からはバターを、残った脱脂乳からは乾燥チーズを作る。
カザフ草原の暮らし。
現在のモンゴルは私たちが想像している以上に都市化している。
「ゲル」と呼ばれるテントに住み、季節の移り変わりと共に場所を移動し、昔ながらの遊牧の生活を営んでいる人たちなど、今ではすっかり少数派になっている。
地理的には中国やロシアなどに挟まれているため、社会主義体制にどっぷり組み込まれていた時期はチンギス・ハーンのことにふれることさえタブーになっていたようである。
アイヌの家。
東西に長い長方形の一間づくりで、入口の土間に農具や薪が置かれる。
東壁にひとつ、南壁にふたつの窓がある。
中央に炉が切られており、その上の火棚に魚や獣の肉をのせてくん製にした。
主人の席は炉の北側の東寄りで、仕事をしながら南壁の窓ごしに、屋外のクマ檻を見張ることができる。
このような伝統的住居は、現在では野外博物館などでみられるだけである。
アイヌの祭壇(ヌササン)。
アイヌの伝統的な家屋の東壁に、神の出入りする窓がある。
そこからみえる屋外の位置にイナウ(けずりかけ)を立てならべた祭祀の場、ヌササンが設けられていた。
展示では重要な儀礼であるイオマンテ(飼育グマの霊送り)の最終場面を表現しており、さまざまな神に捧げられた形態の異なるイナウがならんでいる。
せか
この窓から家の中をのぞくことはタブーとされている。
主家の屋根は奈良盆地特有の大和棟。
屋根の切妻の部分を壁土で塗りその上に瓦を並べたもので地元では「タカヘ」と呼ばれている。
大屋根の両側に一段低く瓦屋根の落棟がつき庭や干し場を建物で囲む住まいは旧家に多く見られる。
秋山郷の住まい。
合掌造り。
岩手県南部の曲家(まがりや)。
二棟造り 沖縄県竹富島。
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