番所庭園

和歌山県
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庭園のある岬は江戸時代より紀州藩の海上への見張り番所が置かれた場所であったことから「番所の鼻」と呼ばれ、当庭園はその見張り番所の跡地を整備したものである。

「ばんどこ」と読む

平坦で海に長く突き出た独特の地形をしている庭園は「番所の鼻」といわれています。黒船の見張り番所の跡で、文久3年(1863)に軍艦奉行並だった勝海舟もここを訪れています。

ペリー黒船来航を機に、紀州藩が海防に本格的に取り組み、江戸時代(1854)に海上への見張り番所「元番所お台場」が造られた。

昭和40年(1965)に、元番所お台場跡に庭園が築かれ番所庭園が開園。
日本遺産にも認定されている。

当庭園は紀伊水道に浮かぶ大島(男島)、中ノ島(女島)、双子島を眼前に望む景勝の地であり、夕日の名所としても知られる。

番所の鼻の先端から望む大島と中ノ島

724年(神亀元年)、聖武天皇が和歌の浦へ行幸された際に、お供した藤原卿が雑賀浦の漁火を見て歌を詠んだという万葉ゆかりの地でもあります。

万葉時代神亀元年(724)に藤原卿が「雑賀(さひか)の浦」の漁火を見て詠まれたといわれている歌はあまりにも有名です。


番所庭園の地質は、緑色を呈する緑泥片岩(りょくでいへんがん)で、紀州青石とも呼ばれています。

紀州では、古来より石垣、門柱、庭石、石碑、石畳などに広く用いられています。

群青の海と、緑泥片岩の断崖絶壁のコントラストは、いかにもサスペンドラマに登場しそうな雰囲気です。

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