今日、大徳寺を訪れた理由の第一は、四大精進料理の一つ、鉄鉢(てっぱつ)料理をいただくことにある。
黄梅院から鉄鉢料理の「泉仙」へ向かう。
途中、アベックとすれ違う、しっとりとしたいい感じの石畳を二つの影が遠ざかる。
泉仙は黄梅院から近く、この先を曲がったところにある。
ちなみに四大精進料理とは普茶料理(黄檗山 萬福寺)、高野山料理、永平寺料理に大別されます。
それぞれの料理はその意味合いや発展した経緯が異なります。
今まで他の三つはいただいたので今日、最後の一つをいただこうというところです。
雨の中、濡れた石畳を辿る、泉仙へは何度も角を曲がります、いくつも角を曲がっていると、さてどんなおいしい料理が待っているのかと楽しみになってくる。
大徳寺のマップには、泉仙が載っていません。
大慈院として載っています。
しっかり、そのつもりで行かないと、探すのに時間が掛かります。
やっと入り口にたどり着いた、「清饗(食事)の方入口」 とある。
入り口をくぐると白い、かわいいヤマブキが迎えてくれました。
鉄鉢(てっぱつ)とは、僧が食物を受けるために用いた鉄製のまるい鉢のことをいいます。
遠くインドにはじまり、日本へは奈良時代につたわったとされ、托鉢の僧が用いたといわれています。
日本酒をいただいたが、徳利も味わいのあるものでした。
でもこの料理、食後のほうがもっと楽しめるかも。
食事が終わった後のお鉢を使います。
大小の鉄鉢で出てくる料理を頂いた後は、鉄鉢を重ねることであら不思議、コンパクトに一つに収まります。
でも、全ての料理をきれいにいただかないと当然、重ねることはできません。
このような落ち着いた和室で料理をいただきます。
鎌倉時代以降の禅宗の流入は、特に精進料理の発達に寄与した。
平安時代までの日本料理は魚鳥を用いる反面、味が薄く調理後に調味料を用いて各自調製するなど、未発達な部分も多かった。
それに比べて禅宗の精進料理は、菜食であるが、味がしっかりとしており、身体を酷使して塩分を欲する武士や庶民にも満足のいく濃度の味付けがなされていた。
味噌やすり鉢といった調味料や調理器具、あるいは根菜類の煮しめといった調理技法は、日本料理そのものに取り入れられることになる。
また、豆腐、氷(高野)豆腐(凍豆腐)、コンニャク、浜納豆(塩辛納豆ともいう)、ひじきといった食材も、精進料理の必須材料として持ち込まれたと考えられる。
泉仙大慈院店へのアクセス、行き方歩き方
住所:京都市北区紫野大徳寺町4 大慈院内
電話:075-491-6665
■京都駅より
市バス204・205・206号 約40分 大徳寺前下車 北へ徒歩すぐ
■地下鉄烏丸線北大路駅より
市バス多数あり 約7分 大徳寺前下車 徒歩すぐ