1か月に及ぶ桜行脚もそろそろ終焉に近づきました。
最後を飾るのは近畿では最も遅い行者還林道なめご谷の桜。
最近は写真雑誌などでたびたび取り上げられ、ネイチャーカメラマンのメッカになってしまった感のある行者還林道。
期待を胸に現地を訪れました。
前日までの雨の予報に反して旅の途中までは何とか持ちこたえられそうな気配を見せたもののやはりだめでした。
現地は深い霧に包まれ尾根の桜も霞んでいます。
ここは標高800m~1100mの高地にあるため奈良県で最も遅く桜が開花する。
眼前にはユネスコ世界遺産に登録された「大峯奥駈道」の雄大な景観が一気に開け、山の斜面に規則正しく植林された吉野杉の緑の中を、美しい桜の帯が流れるように走っている。
気をとり直し、少し奥へ移動、雨に霞む桜を撮ることにする。
杉の深い緑と新芽の淡い緑、ピンクの桜の取り合わせが見事です。
流れる霧と杉の緑、新芽の緑を捉えようとしているつもりですが。
デジタルカメラは水に弱く自分の濡れることよりカメラを濡らすまいと必死です。
奈良県天川村と上北山村を結ぶ国道309号線(旧行者還林道)沿いは知る人ぞ知る山桜の名所。
かの竹内敏信氏もこの地を好んで撮影していたことで知られる。
再度、なめご谷が見渡せる場所に移動、状況は先ほどよりひどくなっていました。
どうです、きれいな景色です。
今年の桜行脚のフィナーレはずぶ濡れの撮影でした。
少し下って最後の雨中の撮影を試みる。
周りには多くのカメラマンがいます、酷道で名高い行者還林道、トンネルの天川側は登山客のクルマでいっぱいです。
もともと乗用車同士の離合にも苦労するほど狭い道だから、休日は修羅場となる。
絶対に土日に行ってはいけない。
弥山(みせん)と八経ヶ岳で往復7時間くらいか、紅葉を見ながらの登山もいいかも。
来年はきっとリベンジするぞ!!