赤目四十八滝 紅葉散策

東海

「赤目四十八滝 紅葉散策」という題にしたものの、紅葉はほぼ終わりかけていました。
1週間か10日遅かったかな、しかし、その頃は九州や広島あたりをうろうろしていたので仕方ないかな。
友達と二人で出かけたが夢中になり、6時間も居座ってしまった。

「霊蛇滝」の滝名は白蛇が、岩をよじ登る趣があり、滝の流れの中に顔を出す岩が、竜の爪痕を想像されることよりこの名が付けられたとの事。
パンフレットには落差6m、幅3mとある
見上げれば「霊蛇滝」の上を渡る遊歩道。

1581年(天正9年)9月に織田信長が伊賀を攻め、老若男女を問わず皆殺しにして、赤目の里にも入り込み、勝ち誇った織田の武将が部下に命じ、渓谷の紅葉を折ろうとすると、一人の美しい乙女が現れて、「赤目の紅葉は、全て人の血が通って赤いから折らないで下さい」と頼んだが、それでも強引に紅葉を折ろうとすると、乙女は「この紅葉渡すものか」と叫び、蛇になって、滝壺へ身を投じてしまいました。

すると、一天にわかに空がかき曇り、豪雨が降り出して、雷鳴が轟き、天地を震わせたので、さすがの織田の武将も恐れおのき逃げ去ったと云うことで、悲しい伝説のある滝です。

不動滝は落差15m、滝幅7m、滝壺の深さ10m。
不動明王にちなんで名付けられた滝。
「滝参り」はこの滝への参拝を意味する。

明治中期以前はここより奥は原生林で、入ることができなかったという。
距離:230m、時間:片道約5分
藩主藤堂高次が、永年の眼病を不動明王尊に助けてもらったので、赤目の数ある滝をも守ってくれるだろうと「不動滝」と名付けたともいわれている。

不動滝の落ち込み部から下を見たものだが落ち葉が多く、ちょっと見るとゴミ゛が散らかっているようであまり美しくないかな。

もう少し上に目をやると今度は、落ち葉が少しはきれいかな。
下には不動橋が見えています。

滝も渕も小さくやさしく、清純な乙女のような滝です。滝の中に深さ1mくらいの壺があり、乙女滝と名付けられた。

この滝を過ぎると渓谷に迫る山に約40mの高さの三層からなる岩壁の屏風岩が見える。
この一帯は、室生火山群と呼ばれる休火山で、山全体が安山岩などの火山岩でできており、各所で「柱状節理」という柱状になった大岩の崖を見ることができます。

その間を、滝川という名の渓流が流れています。
滝川は下流では宇陀(うだ)川、さらに下流では名張川に合流しています。
火山岩の峡谷は、渓流によって深くうがたれ、大小の滝や淵が連続して4キロメートルにわたって続く壮観を呈しています。

渓流の中に、ひときわ大きな岩が転がっていて、広さが八畳敷ほどあるので、八畳岩と呼ばれている。

弘法大師(空海)が修行をした時、たくさんの天童がこの上で舞楽したという伝説があり、“天童舞台石”という名もある。

パンフレットによれば、岩を伝って千手のように幾筋にも落水する滝水から名付けられたとも言われ、千手観音にちなんで名付けられたとも言われている。
この滝は、赤目四十八滝の中でも、一際目立つ美しく広い淵を持つ滝で、滝、岩、樹木、滝壺が調和して、絵葉書のような美しさだ。

距離:800m、時間:片道約20分、高さ15m、幅4m、滝壺の深さ約20m
千手茶屋の休憩所がある。
織田信長がこの地の柏原城を攻めた時、城主の娘・千手姫が恋人の本間草之助と赤目渓谷へ逃げ込んだが、追手に迫られ「生きて敵に捕まるよりは…」と二人はこの滝壷に身を投じたとの伝説から千手滝となったとも。

布曳滝は柱状節理の大岩壁・天狗柱岩に囲まれている。
画像右手奥に滝がある。

見上げれば柱状節理の大岩壁・天狗柱岩が凄まじくそびえる。
その雄大な光景は自然の造形美を楽しませてくれる。

布曳滝、高さ30mから一条の布をかけたように落ちる滝は、赤目五瀑のひとつにふさわしい美しさで、滝壺の深さは約30mもあり、固い岩をえぐった水の力には感心させられますとある。
距離:900m、時間:片道約22分

布曳滝の上に出る径の途中から見た滝壺。
二連瀑の大きな高巻き場は足元要注意だが、滝壺を見下ろす景色も豪快である

布曳滝の上に出るにはこのような険しい道を超える必要がある。
布曳滝の落ち込み部から天狗柱岩の方向を見る、下に小さく人が見えている。
豪族の娘が、紅葉の美しさに浮かれて歌い踊っているうちに断崖絶壁の上に行ってしまった。

困り果てていると「紅葉の枝で布を織りその布をたらせば降りられる」との神のお告げに、娘は一心に織った布をたらし絶壁を無事降りた。
振り返ると布は約30mの一条の滝となっていたと伝えられる伝説の滝だ。

竜が壺、水の力が一面の岩盤を石臼のように掘り抜いて、底無しと言われるほど深い壺となっています。
ここには竜が棲んでいるという言い伝えがあり、そこから名付けられた。
時々、この滝壷に現れる女神は岩陰に咲く山桜の一枝が欲しくなったが、女神は水から出ることができない。

そこへやって来た男神に「竜宮の女神ですが、あたなを竜宮にお招きするので、乙姫様に持って行く桜の枝を取って欲しい」と頼んだ。
「この桜は山の神の花で取れない」と断ったが、再三の頼みに負け一枝取ってやると、女神は桜の枝を手に男神を置き去りにして姿を消した。
後に男神は山の神から厳しい罰を受けたとの伝えがある

流れの脇の落ち葉が美しい。

休憩所の屋根がいい。
緑がいっぱいで、苔と雑草の世界だ。
赤目渓谷は植物の種類が多い。

野に、道ばたに、また滝の飛沫の中にさまざまな野の花が可憐な姿を見せ、散策の楽しみをふくらませ、心を癒してくれる。
イワタバコ、オオヤマカタバミ、ウメガサソウ、イナモリソウ、ホトトギス、ダイモンジソウ、ベニシュスランは、植物学者・牧野富太郎氏らが選んだ赤目七草。

斧が渕の辺りは高い絶壁で紅葉も一部残っている。

渕の形が斧に似ているので、斧が渕の名で呼ばれている。

渕は鏡のように澄み、両側の崖から楓の枝が張りだして美しい景観を見せている。

大きな高巻き場を超えるとしばらく平坦な道が続く。
渓の流れの脇の地理落ち葉が素晴らしい。

楓の美しい景観を見ながら奥へ進む。
傍らの木はこのような厳しい自然環境にも耐えている。

陰陽滝、大自然が生み出した陰陽和合の妙景。
陽とは滝の流れを指していて、長さは20m、岩石を浸して斜めに流れている。

一方、滝壺は陰をあらわし、深さ3m、広さは20mありる。
滝壺の真ん中に岩の頭が突き出ているのも奇観。

流れ込み部をクローズアップ。

暗い杉の林ひときわ目立つの中にひときわ目立つ黄。

巨岩と苔と差し込む光芒、幻想的風景の中を進む。

このあたりも柱状節理の絶壁が続く。
わずかに残る秋の気配を感じながら進む。

渓の岩の上の落ち葉が可憐

僅かに残る紅葉を楽しむ、歩いている人の姿から景色の雄大さを想像して欲しい。

柱状節理の絶壁の下を進む。

荷担滝まであと25分と書かれた橋を渡ると休憩場所、百畳岩まですぐだ。
布曳滝から「赤目五瀑」四番目の荷担滝(にないだき)まではかなり離れている(徒歩45分程度)。

百畳岩、茶店の前から、ゆるやかな傾斜をえがいて、一枚岩の大きな岩盤が広がっている。
横が15m、幅が10mもあり、百畳敷ほどもあるので、百畳岩と呼ばれる。

ここからの眺めは、水彩画にも似た美しさ。
お茶屋は百畳岩が最後。
休憩したり食事をしたりの姿が見られる。

姉妹滝、七色岩を眺めて渓流を登ると見える、大小ふたつにわかれて落ちる滝。
右を姉滝、左を妹滝と言う。
仲のよい姉妹を思わせる姿をしている。

柿窪滝、高さ5m、滝壺の深さ10mの滝。
岩盤を丸く掘り抜いたような滝壺が特に美しく、清流を枝とすれば、滝壺が柿の実のように見えるので、この名前が付いたようです。

柿壺滝から3分ほど歩くと、笄滝(こうがいたき)に着く。
笄とは、細長い長方形の両端を少し太くしたような形をした、髪飾りのことである。

この笄滝の細長い滝身が、笄の形に似ているからこの名が付けられたと言う
この滝が流れ込む滝壺は横渕と呼ばれ、赤目四十八滝の中でただひとつ、滝と滝壺の名前が違っている滝。

雨降滝、ふと左手を見上げると、柱状節理の面白い形をした岸壁を、霧雨のような流れが落ちている。
光の具合によっては虹が見えることもあるそうだ。

雨降滝から4分ほどで骸骨滝に着く。
落ち口に横たわっている石が、まるで骸骨のような形をしていることから、この名が付いたという。

斜滝、川の流れが斜めに変わって落ちている滝。
正面から見ると、山も岩も木も斜めにそびえていて奇妙な景色。

苔むした岩、光が差し込み水面の映り込みが美しい。
こういう場所は皆が立ち止りシャッターを切るので、思わず渋滞してしまう。

そのすぐ上流の柱状節理と紅葉の美しい場所。
たまたま人がいなくて、ラッキー、シャッターチャンスだ。

荷担滝、落差8m。
川の中央に位置する大岩を挟んで流れが二手に分かれる様子が、荷物を綺麗に振り分けて担っているように見えることから、「担いの滝」「荷担い滝」と名づけられた。

渓谷随一の景観とされる。
距離:2,600m、時間:片道約70分

夫婦滝、荷坦滝の上で二つに分かれている流れの右側、山椒谷川といわれる支流にかかる滝。

落ちるところはふたつに分かれているが、途中で一つに結び合わさって滝壺にそそいでいることから夫婦滝の名前が付いた。

雛段滝、赤目渓谷の本流、津合谷川の初流の一面の岩が幾段にもなってその上を清流が流れていて、ちょうど雛壇のように見える。

滝と清流、落ち葉の美しさを見てください。

雛壇に落ち葉

琴滝、高さ3mの、小さいが美しい滝である。
滝の音が琴の音のように美しいことから、この名が付けられたという。

琵琶滝、赤目五瀑の最後です。
高さ15m、絶壁に囲まれた岩風呂のような滝壺は、深い蒼色をしていて、深さは10m。

滝の形が琵琶に似ているので琵琶滝と名付けられた。。
距離:2,870m、時間:片道約80分

広角的にとらえると河原で遊ぶ人、撮影する人様々です。

犬を連れた人がやって来ました、直前に犬がザブンと滝壺に飛び込んだのですが、シャッターチャンスを逃してしまいました。

滝壺から流出部の水流と落ち葉。

滝壺に近い場所、水に沈んだ葉もきれいです。

滝のある渓谷はおよそ4kmにわたって続き、峠を挟んで香落渓(こおちだに)へとつながっている。
「赤目四十八滝」は森・滝・遊歩道・水がそれぞれ、森林浴の森100選(1986年選定)、日本の滝百選(1990年)、遊歩百選(2002年)、平成の名水百選(2008年)に選出されており、重ねて遊歩道は、美しい日本の歩きたくなるみち500選(2004年)に「赤目四十八滝へのみち」の名で選出されている。

赤目峡、香落渓は新火山岩に属する石英雲母安山岩で、暗灰色で目は細く節理状です。
岩が黒っぽく見えるのはそのためです。

落ち葉と水流をお楽しみください。
透明感のある水もきれいです。

赤目四十八滝へのアクセス、行き方歩き方

忍者修行の里 赤目四十八滝 公式サイト

路線バス :近鉄大阪線・赤目口駅前バス停より、三重交通の路線バス「11 赤目線 赤目滝行き」に乗車し、約10分で到着。
自家用車 :国道165号を赤目口駅付近より、バスと同じルート(約6km)を走り、約10分で到着。

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