明智一族の眠る西教寺

比叡山(848.3m)の南東山麓に大きな寺域を持つ。
全国に450以上の末寺を持つ天台真盛宗(てんだいしんせいしゅう)の総本山。

寺伝では、聖徳太子(574-622)が創建し、のちに天智天皇(626-671)から西教寺の勅願(ちょくがん)を賜わり、平安時代に延暦寺中興の祖良源(りょうげん)(913-985)が、続いて横川の源信(げんしん)(942-1017)が庵を結んで修行道場としたと伝えられる。

先ず念仏小僧と羅漢像がお出迎え。

坂本城主明智日向守光秀とその一族の墓。

忠義が重んじられた時代、逆賊である光秀を堂々と弔うことができず、一見、誰の墓かわからない形で伝えられてきたという。

元亀2年(157D織田信長の比叡山焼き計ちの際、西教寺も災禍をこおむった。

その直後に築かれた坂本城の城主となったのが光秀でした。
光秀は西教寺の檀徒となるに及び、復興に大きく力を注ぎました。

天正年間には大本坊が再建されました。

その時の「天正年中明智公所造古木」が今も残されています。

総門は城門を移築したもので、鐘楼堂の鐘は陣鐘です。

また、湖を渡った時の鞍、経筒及寄進状なども寺宝として残されています。
天正10年にこの世を去った光秀は6年前に亡くなった内室煕才や一族の基とともにまつられている。

明智光秀公辞世句

順逆無二門
大道徹心源
五十五年夢
覚来帰一元

明智軍記】に見える。

熙子の墓。

光秀が諸国を放浪していて貧乏だった頃。

戦国武士たちは持ち回りで仲間を家に招き接待する習わしがあった。

光秀の番が回ってきた時、お金がなくて困っていましたが、当日熙子は見事な酒肴を用意して客をもてなし、光秀の面目をほどこした。

客たちが帰った後、いったいどうやって工面したのか尋ねたところ、熙子はかぶりものを髪からとってみせました。

すると美しかった熙子の髪は短く切られた断髪姿となっていた。

熙子は自分の髪を売ってお金を工面したのでした。
…という話が「名将言行録」などに載っているのですが、これも真実だったのかどうか確かめるすべはない。

この黒髪の話に感銘を受けた松尾芭蕉が「月さびよ 明智が妻の咄(はなし)せむ」という句を詠み、貧しく出世できないでいた弟子に贈り励ましたという。

石段を登り切ったところに真盛上人の墓所がある。

本尊阿弥陀如来坐像。

寄木造りの定印を結び結跏趺坐する丈六の阿弥陀如来。
肩幅が広く、目鼻立ちや体躯の肉取りには穏やかな中にも硬さが見られ、衣文は装飾性が強くなっている。

定朝様に近いが形式化が見られ、平安時代後期の作と考えられる。

「手白のましら(猿)伝説」

明応2年(1493)坂本にて、馬借[ばしゃく]などが主体となって起こった土一揆は、徳政令[とくせいれい]の発布を要求して日吉社に籠り、山門側がそれを武力でもって弾圧に乗り出したことにより、日吉社の建物はことごとく焼かれ、消滅。

西教寺の僧侶はこれを哀れみ、敵味方関係なく一カ所にあつめて念仏回向[ねんぶつえこう](供養)をして葬りました。

ところが、このことが山門の怒りに触れ、さらに一揆の首謀者を真盛上人と誤解したため、山門の僧兵が西教寺に攻め入ったといいます。

しかしそのとき境内には人影がなく、ただ不断念仏の鉦の音だけが響くばかり。

どっと中に踏み込んだ僧兵たちが見たのは、上人の身代わりに猿が念仏の鉦をついている光景でした。

日吉山王の使者である猿までもが上人の不断念仏の教化を受け、念仏を唱えている、そう受け取った僧兵はその場を立ち去ったといわれます。

このときの猿の手が白かったことから「手白のましら(猿)伝説」といい、上人の御徳は鳥獣にも及ぶほどであった証として語り継がれている。

こうして寺を護る猿として「護猿[ござる]」となり、縁がござる、福がござるといって親しまれ、ごえんと呼んで「五猿」と書き、五匹の猿がお念仏を唱えている姿にして、西教寺では商売繁盛のお守りとしている。

西教寺には、合計4つの庭園がある。
庫裏南側・客殿西側・書院南側・書院北側の庭です。

それぞれに趣が異なる庭園で見ごたえがあります。

本堂の前に苔むした梅の老木が一本、見事な花を咲かせています。

宗祖大師殿からの眺めは格別。

春霞で霞んでいるが正面に近江富士が見える。
紅葉期には絶景となる。

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西教寺へのアクセス、行き方歩き方

西教寺公式サイト

滋賀県大津市坂本5丁目13番1号
TEL:077-578-0013

JR湖西線『比叡山坂本』駅 下車、江若バス約7分(西教寺下車)、又は徒歩30分 ◎京阪電車『坂本』駅下車、江和バス約4分(西教寺下車)、又は徒歩25分

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