春日大社

奈良県

奈良・平城京に遷都された710年(和銅3年)、藤原不比等が藤原氏の氏神である鹿島神(武甕槌命)を春日の御蓋山(みかさやま)に遷して祀り、春日神と称したのに始まる[要出典]とする説もあるが、社伝では、768年(神護景雲2年)に藤原永手が鹿島の武甕槌命、香取の経津主命と、枚岡神社に祀られていた天児屋根命・比売神を併せ、御蓋山の麓の四殿の社殿を造営したのをもって創祀としている。

ただし、近年の境内の発掘調査により、神護景雲以前よりこの地で祭祀が行われていた可能性も出てきている。

幣殿・舞殿(へいでん・ぶでん)*重要文化財

南門をくぐると正面にあり「拝殿」と勘違いしそうな建物ですが、幣殿と舞殿です。

東側2間を幣殿といい、西側3間を舞殿という。

幣殿は天皇陛下のお供え物である 御幣物を一旦納める建物で、幣殿の天井板は格天井となっていて、舞殿と区別している。

舞殿は宮中伝来の御神楽を行うための建物であり、また雨天時に神楽や舞楽を奉納する場所。

中門・御廊(重要文化財)

藤原氏の氏神・氏寺の関係から興福寺との関係が深く、813年(弘仁4年)、藤原冬嗣が興福寺南円堂を建立した際、その本尊の不空絹索観音が、当社の祭神・武甕槌命の本地仏とされた。

神仏習合が進むにつれ、春日大社と興福寺は一体のものとなっていった。

11世紀末から興福寺衆徒らによる強訴がたびたび行われるようになったが、その手段として、春日大社の神霊を移した榊の木(神木)を奉じて上洛する「神木動座」があった。

目通り周囲8.7m、高さ25m、樹齢約800年~1000年。700年昔の『春日権現験記』には幼木の姿で描かれています。

その根元から斜めに延びているのは、槙柏(伊吹ともいう)で、直会殿の屋根に穴をあけてまで木を生かしている。

たいへん太いこの木は、実は3本の木がひとつに合わさったという説や、神功皇后のお手植えだという伝説もある。

御蓋山浮雲峰遙拝所

奈良時代の初め平城京守護のため、鹿島の武甕槌命様が白鹿の背にお乗りになり天降られた神蹟、御蓋山の頂上浮雲峰の遙拝所。

神護景雲2年(768)に御本殿が創建される以前に、鹿島・香取・枚岡の神々様がお鎮まりになる神奈備として崇められ、現在も禁足地として入山が厳しく制限されている。

春日大社の本殿を取り囲む回廊には釣燈籠が1000基あり各時代に奉納されたもの。

朱塗の回廊に青錆た銅の釣灯篭は時代をタイムスリップしたようだ。

本殿は春日造で4棟並んで立っており、第一殿に武甕槌命、第二殿に経津主命、第三殿に天児屋根命、第四殿に比売神が祀られている。

拝殿はなく、一般の参拝者は幣殿の前にて、初穂料を納めて特別拝観を申し込んだ場合は本殿前の中門から参拝することになる。

内侍殿から御廊をむすぶ渡り階段、古くは登廊と呼ばれていた建物。

この建物は斜め階段が付けられているため、ほとんど部材が平行四辺形であり、左甚五郎の作であるとの説がある。

北回廊には旧詰所を使い年に二度行われる万燈籠を再現されている。

万燈籠では境内にある石燈籠・釣燈籠3000基すべてに浄火を灯すものである。

回廊は概ね回廊内の四方を巡る建物。

南回廊は南門を中心に東西に21メートルづつ広がり、両端は北折れして東西の回廊につながる。

東回廊は約37メートルでほぼ中央に影向門があり東御廊と接する所で終る。

西の回廊は約57メートルで南から慶賀門・清浄門・内侍門がある。

北回廊は27メートルあり、西回廊とのみ接していて御本殿の後ろに廻り込む前で終る。
東西の御廊の長さが違うのはこのような構造になっているからです。

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春日大社へのアクセス、行き方歩き方

春日大社公式サイト

奈良県奈良市春日野町160

JR大和路線・近鉄奈良線「奈良駅」から奈良交通バス(春日大社本殿行)約11~15分、
「春日大社本殿」下車すぐ または
奈良交通バス(市内循環外回り)約9~13分「春日大社表参道」下車、徒歩約10分

徒歩の場合近鉄奈良線「奈良駅」から約25分